2024年3月の株主への配当が1株当たり175円となるなど、経営が絶好調な株式会社レーサム。その株式会社レーサムを創業し、現在は後進に道を譲っているのが元会長の田中剛さんです。

田中剛さんがどのように株式会社レーサムを成長させたのか、現在に至るまでの道筋について詳しくご紹介していきます。

株式会社レーサム元会長田中剛の経歴


まずは株式会社レーサム元会長であり、創業者の田中剛さんの経歴についてご紹介します。田中剛さんは1965年5月12日生まれで、現在58歳です。田中剛さんが株式会社レーサムの前身である株式会社レーサムリサーチを立ち上げたのは1992年、田中剛さんが27歳とまだ20代の時でした。

現在と同じく収益不動産などを手掛けていますが、当時はバブル崩壊が始まりだした時で、苦戦は必至の状況。それでも初年度はわずかな赤字で乗り切るなど、経営者としての才覚を感じさせます。その後は着実に売り上げを重ねていき、赤字から黒字への展開も早く、一歩一歩の歩みを進めていく日々。

その後、1990年代後半には債権回収の業務に着手し、当時不良債権化していた不動産を買い取り、資産価値を高めた上で売りに出すというやり方を見出し、会社を一気に成長させました。のちに債権回収の業務は譲渡しますが、この成功をきっかけに株式会社レーサムは様々な大型事業に着手し、都内を中心にいくつものプロジェクトを成功に導きました。
株式会社レーサムが手掛けてきた事業について

田中剛さんが経営トップとして第一線にいた際、年収が高い人たちを対象に、居住用・投資用それぞれのマンションを販売するビジネスを手掛けてきました。いわゆる億万長者、富裕層を相手にした商売であり、実際に扱っている物件の金額は100億円以上も含まれています。

田中剛さんが長い間かけて強化してきた不動産の資産価値の向上は現在の株式会社レーサムにおいても継続されており、ここ数年で株式会社レーサムが販売してきた物件のうち、築30年以上の物件だけで4割も占めています。付加価値をつけて新たに売り出すことで利益を出してきたスタイルは田中剛さんが退いた今も続いている状況です。

株式会社レーサムが力をいれる未来価値創造事業


現在株式会社レーサムが力を入れているのが未来価値創造事業です。株式会社レーサムが開発した非常用LPガスエンジン発電機は停電など万が一の時に稼働させることで、医療機関や福祉施設など長時間の停電が致命的な事態を招きかねない場所において威力を発揮します。

また地方に設置しているコミュニティホステルは、気軽に地方を旅行しつつ、その地方で本来楽しめる文化などに親しみをもって触れることができる場所として作り出しています。都内にもコミュニティホステルを設置し、外国人などが東京本来の文化を楽しめるよう、様々なプログラムを作り、多くの参加者に支えられている状況です。

これも不動産に資産価値をもたらす一例と言えますが、資産価値をもたらしつつその地域にとって必要とされる物件を生み出し続けるのが株式会社レーサムの新たな一面であり、田中剛さんが大切にしてきた要素と言えるでしょう。

田中剛さんが退いてからまだ数年程度ですが、株式会社レーサムはコロナ禍にありながらも急速な発展を続けています。田中剛さんが大切にしてきたイズムを多くの社員がしっかりと受け継いでおり、創業者から部下たちへバトンが渡されても、決して会社が揺らぐことなく、むしろ成長を見せる状況。

カリスマ経営者が退くと会社の雲行きが怪しくなることが多い中、真逆の動きを見せる株式会社レーサム、そして、創業者であり元会長の田中剛さんの今後の動きから目が離せません。