学童を利用する児童が年々増えてきており、全国規模で入所児童数が、2023年5月1日現在で過去最多の140万4,030人

になりました(全国学童連絡協議会より)。

 しゃぼん玉クラブがある学区でも、毎年、入所する新1年生は入学数の6~7割近くが学童を利用しております。

 

 私たち指導員は、保護者、地域、行政と協力し合い、子ども達一人一人が安全に充実した生活を送れるようにと日々努力しております。

 

 しかし、1つの建物に児童の人数が多いと、全体的に子ども達が落ち着きのないように感じます。

 

 指導員も安全重視となり、全体に気を配らなければならないため、ゆっくりと子どもを見てあげる余裕がありません。「(所属の)先生に言っても忙しいから聞いてくれないし…」と口を尖らせて、少し寂しそうな子もおりました。勿論、話を聞いてもらえた時は、にこにこと嬉しそうに、一生懸命に話をしてくれます。

 

 外遊びもできない雨天時は、全員が室内で遊ぶため、予測される危険もあって余裕もなく、子どものトラブルも多くなります。これが、土曜日保育であったりすると人数がうんと減りますので、自分達のパーソナルスペースも取りやすくなり、ゆったりと過ごせて、子ども達も何だか穏やかでいきいきと遊んでいます。

 

 人数が多ければ多い程、相手に伝えようとする一人一人の声も大きくなり、それがきっかけでトラブルに発展することもあります。それを止めようとする指導員の声も更に大きくなり、頭痛を訴える子も出てくることもあります。

 

 さらに施設が人数に合わない狭いスペースですと、踏んだ・踏まない、ぶつかった・当たってない…、落ち着けるスペースもないのでちょっとしたことで揉めたり。指導員はトラブルの仲裁に追われて、1日を終えると「おとなしい子たちは何をしていたっけ…?」ということもしばしば。。。指導員の目が隅々まで行き届かず、目立つ子にばかり関わってしまい、あまり手のかからない子どもへの対応がおろそかになり反省する日々もあります。


 こういった背景により、現在は条例で、『放課後児童クラブの一つの支援の単位を構成する子どもの数は、おおむね40人以下とする(第10条)よう定められていますが、利用希望者が多ければ難しいと施設もあります。

 

 子ども達にとって「毎日の生活の場」として、安心して通い続けられるようにするためには

 

 ・指導員が子ども一人一人の状態を把握できて、信頼関係を作ることができる。

 ・子ども同士がお互いに知り合うことができ、遊びや生活を共有できる

 ・子どもの生活が快適さを保てるように空間と環境が維持されている。

 ・緊急時にすぐまとまって行動することができ、全員の安全を守ることができる。

 

これを「集団規模の上限」とし、学童を必要とする子ども達みんなが入れるように、一人一人の子どもが安心して過ごせる学童保育を目指し、日々奮闘しております。