(じゃあ、今日は帰るな?)

(おう。珍しいな...割と早く帰るなんて。)

(なに?もっといて欲しいの?)

(ちゃう。)

(そこ、即答するー?)

(うん。)

(はぁ...もうええわ。帰る。)

(じゃあな!)

美優紀は彩に対し、少し不満を感じつつ彩の家を出た

すると...

『えっ?みるきー?』

「へ?」

『やっぱり、みるきーやん!』

「え?ももちゃんやん!」

彩の家の前にいたのは百花だった
百花とは、"木下百花"
彩と美優紀が通っている大学に同じく在籍している
しかし、面識があるのは美優紀だけ

『ここ、みるきーの家なん?』

「ちゃうよー。ここ、彩ちゃんの家やねん。」

『"彩ちゃん"?って誰なん?』

「ん?幼なじみやで。同じ大学に通ってるよ。」

『じゃあ、さっき聴こえてきたギターの音って...』

「あぁ...彩ちゃんが弾いてくてた。」

『上手いな。』

「ももちゃんもそう思う?さすが、バンドやってるだけあるなぁ。」

『上手いよ。バンドやってるって言ったってまだまだや...』

「そんなことないと思うけどな。」

『なぁ...その彩ってやつ、あとで紹介してくれへん?』

「え?」

『話してみたいんや。』

百花からそう言われ、彩ちゃんを紹介しようか悩んだ
しかし、大丈夫だろうと思い承諾した

「...分かった。大学にいる時に紹介するわ。」

『ありがとう。』

「うん。」

『じゃあ、用事あるから...またな!』

「バイバイ。」

百花が去った後、すぐに家に帰り自分の部屋に入った
彩ちゃんを紹介するのを少し迷ったのは心配してる...
以前、彩ちゃんが初対面の人に心ないことを言われたから