台風10号で木曽駒ケ岳~空木岳の中央アルプス縦走ができず、8月17日からの1泊2日に日程を短縮し、コースも麓の桂小場からの将棋頭山を経由し、木曽駒ケ岳、宝剣岳縦走に変更しました。

このルートは昔からの木曽駒ケ岳の参詣道で、クラシックルートと呼ばれています。桂小場からのクラッシックルートは今は登る人も少なく、静かでゆっくり山登りを楽しめました。宿泊は将棋頭山の山頂直下にある西駒山荘です。

以前から山の友人が西駒山荘は最高に良い山小屋だと聞いていたので、泊まってみたかった山小屋です。

西駒山荘は噂にたがわず素晴らしい山小屋でした。又、メインルートから外れているせいか、お盆のこの時期でも宿泊者は10名とゆったり泊まれましたし、小屋の管理人の宮下さんは好人物で高山植物見学会や夜は天文観察会も開くなど我々をもてなしてくれました。4,5年前に改築された小屋はきれいで、脇には大正4年に建てられた有形文化財の石室が残っていました。夕食前はこの石室の中で、薪ストーブの前で日本酒やウィスキーを飲むひと時は至福の時間でした。管理人の宮下さんは秋から春にかけては日本酒の杜氏、小屋で出すみそ汁の味噌は自分で作るとのこと。彼が作る小屋のカレーライスやみそ汁は絶品でした。

管理人一人ですべてを行っているので、食事の後の食器洗いは各自がキッチンペーパーでカレーの残り汁を拭きます。どれだけきれいにできるかを皆で争い、私は1級、最高は5段という人がいました。この競争も皆でワイワイやりながらで、楽しいひと時でした。西駒山荘は私が泊まったことのある山小屋の中では5本の指に入る素晴らしい山小屋でした。小屋も素晴らしかったけど、夜は満天の星空、翌朝は素晴らしい朝焼けなど天候も私たちに微笑んでくれました。

<コースタイム>

桂小場9:25~10:55野田場の水場11:05~11:35馬返し11:40~12:10大樽小屋12:30~14:30胸突ノ頭14:50

~15:30西駒山荘

 

桂小場登山口。クマに注意しながら出発。

静かな登山道をひたすら登る。

野田場の水場。パイプからの水の出が悪い。

馬返し。昔はここまで馬に乗って駒ヶ岳神社に参詣した人がいたのだろう。

樹林帯の中の大樽小屋。ここまで誰とも会わない静かな登山道だ。

タカネニガナ

ここから胸突き八丁の急坂となる。

ミヤマカラマツ

西駒山荘がようやく見えてきたが、まだまだ遠い。

ハクサンフウロ

アキノキリンソウ

胸突八丁ノ頭、奥に見えるのは行者岩

胸突八丁ノ頭付近で出会ったホシガラス

なんという花だろう?

ハクサンボウフウ

西駒山荘

ウサギギク

ウメバチソウ

ムカゴトラノオ

コケコゴメグサ

ミヤマホツツジ

西駒山荘の石室の薪ストーブ。

薪の火を見ながら、お酒を飲むのは本当に至福のひと時だ。

西駒山荘前で

翌朝の朝焼け

夜明け前の槍穂高連峰