台風の個数 | sy-engのブログ

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自分用の記録。

観測史上初めて台風が発生しなかったとのことだが、それがどれくらい珍しいことなのか検討してみた。

(ちなみに個人的には本当に温暖化が進んでいるのか、それが人為的な影響なのかは疑問を持っている。)

 

1951年からの月ごとの台風発生個数は気象庁のページからデータを得られる。

今回はこのデータの6月と、7月のみに注目している。

 

6月と7月のデータからヒストグラムを書いてみると以下のようになる。

確かに7月は台風発生個数が0になる年はなかった。また、平均は3.88で分散が3.05、標準偏差(σ)1.75になっている。

また、7月の台風発生個数は正規分布に近い形をしているといえば、している気がする。

直感的には、上記のグラフで8回発生した年も2回あるため、0回の年があっても良いように感じる。

以下、正規分布を仮定して、0回(以下)になる確率を考える。

発生回数0回は平均から2.23σ離れている。正規分布だと0以下になる確率は1.3%。

(少し贔屓目に見て0.5回以下の確率を考えると、1.93σ以上離れる確率で、2.7%)

69年の観測データなので、1.3-2.7%の確率の事象は1回程度起きても不思議でないように感じる。

 

上記は正規分布を仮定したが、台風の発生確率が一定として、発生間隔がどの様になるか考えてみる。

上記の仮定で、発生間隔は指数分布に従う。

発生日のデータが見当たらなかったので、7月の日数31日を平均発生個数3.88個で割った7.98日/個を利用する。

指数分布の累積分布は(1-e^{-λx})でx日以上の間隔があく確率はe^{-λx}となる。

指数分布の平均値(発生間隔)は1/λなので、λ=0.125となる。

前回台風が発生したのは6/12のようなので50日発生していないとして、確率は0.19%となる。

この64年で7月に発生している、台風の個数は268個で確率が0.19%だと珍しい現象のようにも思える。

 

ただし、6月について、同様にデータを見ると、平均2.2、分散1.71、標準偏差1.31になっている。

台風が発生していない年も14回ある。

指数分布を仮定するとλ=0.0739となり、50日台風が発生しない確率は2.5%となり、

6月の台風の発生個数が122個なのであり得る現象のように感じる。

 

指数分布のモデルのみ6,7月を合わせて考えるとλ=0.0860で1.4%程度の確率。

6,7月で390個の台風が発生しているので、50日台風が発生しないこともありうるように感じる。

 

今回7月に台風が発生しなかったのは事実だし、よく起こることではないが、あながち、ありえない現象では

ないように感じた。

台風が日本付近に限らない、海上での発生がわかりにくい、風速の測定、推定が難しいなどの理由が

あるのだろうが、観測の歴史が69年というのは思ったより短い気がした。