■我が寂野なぐさめたるは朱に染まる 野いちごもぎてくちびる寄すとき【こころの処方箋ココトバブレンド】■我が寂野なぐさめたるは朱に染まる野いちごもぎてくちびる寄すとき春の夜に、心に寂しさが侵食するときどうしょうもなく落ち込むときがある。みみずの鳴き声がジーンと耳に響きわたる寂寥。嗚呼、あの人は、野いちごのごとく熟して、そっと、くちびるを寄せれば、甘美な汁液がしたたり落ちる。春の夜の夢。若き日に聴いたサラボーンの「ラバーズ・コンチェルト」に針を落とす・・・・。せき せつお