毎度ありがとうございます。サウスウインドの長島です。   

 

 

 

あまりに暑いので先日、一切カヤックフィッシングをやらずに脚漕ぎカヤックで人間を引っ張りながらシュノーケリングしてきました。これはこれで最高に楽しかったのですが、ついでに?再乗艇練習をしました。一度、経験しておくのとしないのとでは、実際に転覆したときにパニックに襲われるか否かで生死が分かれます。みなさま、新しいカヤックを買ったとき、乗り換えたときなど、水温が高くベタ凪の日でいいので、一年に一度は練習することをおすすめします。

 

できればフル艤装でやってみることもおすすめしますが、まずはライジャケだけ着用してひっくり返ってみるのでもかまいません。あくまで練習なので思わぬケガをしないよう、グローブを装着しておくといいですよ。あと、貴重品のほか偏光グラスや帽子などをなくしやすいので、練習時はクルマの中に置いといていいです。では、さっそく沈してみます。

 

今回の使用艇は、ネイティブウォータークラフト/スレイヤープロペル10MAXです。私自身、このカヤックでの再乗艇練習は初めてですが、ほんとにひっくり返すのが大変なほど安定しています。

 

全体重をかけて、ようやく転覆。カヤックが覆いかぶさってくることがあるので、下敷きになったり、頭を打ったりしないように!

 

このとき、絶対にカヤックから手を離さないように。転覆する瞬間、脚漕ぎカヤックならシートのベルトやカヤックのハンドルを、パドルカヤックならリーシュでつないだパドルをしっかりつかんでください。あと、ここでしっかり落ち着けるかどうかも重要です。自分自身とカヤックが離れてしまったとたん、死がゆっくりと近づいてきます。

 

スレイヤープロペルの場合、ドライブに手をかけて体重をかけるだけで、わりと簡単に復元できます。実際にやってみるとわかると思いますが、だれでもほぼ一発で起こせると思います。

 

カヤックを起こせたら、あとは乗るだけです。まずは状況を把握し、必ず風上、潮上に回り込みます。なぜ風上、潮上かというと、カヤックが風や潮流に押されて自分に覆いかぶさってこないようにするためです。再乗艇は体力を激しく消耗するので、できれば一発で成功させたいところ。風下、潮下は再乗艇しにくいので、覚えておきましょう。

 

カヤックに対して自分の体が直角になるような姿勢でハンドルなどをつかみ、一度、離れた位置から勢いをつけて低い姿勢でバタ足とともに反対側のハンドルをつかみます。スレイヤープロペル10MAXのように安定性の高いカヤックなら、上半身が乗ったらほぼ成功したも同じです。

 

あとは低い体勢のままよじ登るだけ。体を起こしすぎるとまたひっくり返って落水することがあります。大事なのは、体力の消耗と低体温症を防ぐために、一回で乗り込むこと。もしどうしても無理なら、海上保安庁118番に救助を要請しましょう。そのために、防水ケースに入れたスマホはライフジャケットにくくっておくことが大事です。命綱のスマホをハッチの中に入れてしまうと、通報すらできないことがあります。

 

再乗艇できたら、ケガがないかを確認して、どうせ釣りの続行は無理なので、可及的速やかに帰着しましょう。クーラーボックスやそのほか釣り具などを流してしまったとしても、回収できそうにない場合は身の安全を最優先してください。生きて帰ることさえできれば、釣り具はいくらでも買えますからね。

 

あと、シットオントップカヤックにかぎらず実際に沈を経験したことのある方は、ビルジポンプの必要性を痛感するはずです。ハッチなどから艇内に大量の水が入ると、いわゆる水船状態になり、排水しないかぎり再乗艇してもまた転覆したり、重くて漕げないことがほとんどです。安全のための必需品として、持っておくことをおすすめします。

 

まだまだ暑い日は続きます。海水浴シーズンが終わってカヤックを出艇しやすくなったいま、水遊びがてらでもいいと思いますので、再乗艇の練習をやったことのない方は、今年こそぜひ挑戦してみてください!

 

 

 

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