違和感に気付くのに、そう時間はかからなかった。それは、ダスティがハードコアベルトを再奪取してしばらく経ったある日。
ダスティ
「なんだ…?おかしいぞ。」
ベルトが、やけに大人しい。
ダスティ
「あれだけまがまがしく放たれていたハードコアの邪気が、今は全く感じられない…?」
???
「ふん、相変わらず気付くのが遅いな。」
ダスティ
「またこのパターンか!誰だ!」
???
「誰とはご挨拶だな。冬合宿の悪夢を忘れたのか?」
Vine参照 → https://vine.co/v/O9W2IUugaAJ
ダスティ
「まさかハードコア四天王でありながら、日の目を見ることなく故・TENGA鉄道69に打ち倒された"パイルドライバーもくまん"!」
パイもく
「肉体を失った今、もう貴様に敵意などない。今日は、ハードコアベルトの正体を教えに来たんだ。」
ダスティ「正体だと?ベルトは現にここにある。それ以上何があるんだ!」
パイもく
「無知は最大の罪と知ることだな。ハードコアの本質とは不可視の悪意であり、すなわち意志なのだ。」
ダスティ
「意志…だと…?」
パイもく
「ハードコアの意志は貴様を拒絶し、戴冠の瞬間飛び出した。つまりそのベルトは抜け殻、傀儡、木偶。真ん中のパーツがくるくるするだけのただのオモチャだ。」
ダスティ
「ではその意志とやらは今はどこに…。」
パイもく
「遺志は常に依り代を求めるが…。その所在は分からん。誰にもな…。」
ダスティ
「しかしやつをのさばらせては、心を病んだり、ハゲたり、酒に逃げたり、歯を折ったり、顔がでかくなったりと悲劇が連鎖する!止めるすべはないのか!」
パイもく
「そう言えばハードコアの意志を体内に取り込んだ者はある特徴が現れると言う…。ワンショルダーの吊りパンに、筋骨隆々の肉体だ…」
その頃ハードコア(意志)は…
意志
「ここなら見つかるまい…」