魁!ハードコア戦記 〜番外編〜 | SWS学生プロレスのブログ

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我が名は世界ハードコア選手権 者チャンピオンベルト。悲哀と憎 しみと嫉妬で血塗られた、権威あ るベルトの一つだ。

昨年の王者決定戦を機に SWSの ベルト戦線に復活した。久々に現 役生たちの戦いを見ているが、学 生たちの頑張りと言うのはいつの 時代も美しいものだ。

そして我を巻く現王者千 ’s利休 には何の不満もない。考えうる現 役のハードコア戦士で、今現在最 も王者に相応しいだろう。それは 揺らがぬ事実だ。

思えば我を巻くために幾多の猛 者たちが挑戦してきた。デルリ オ、カリート…どいつもこいつも 一筋縄ではいかない強豪ばかり だった。ダスティとか言うのもそ のうち挑戦してくるのだろう。 チャンピオンベルトとして尊重さ れ、その恩恵を十二分に受けてい る。空位とは名ばかりのお荷物ベ ルトだった時代を思えば、こんな に幸せなことはない。

しかし、何か、何かが足りない 気がするのだ。どこかまだ我の欲 求が満たされていないと言うの か。それが何故なのか。我には分 からない。いや、それを理解して しまうのが恐ろしいから、思考を 止めていると言った方が正しい か…。

ある時期、我は頻繁に王座移動 劇を繰り返していた。複数人同時 に巻いたこともあれば、無機物が 王座を戴冠したこともあった。そ の時代が良かったとは決して言わ ない。しかし、時折あの乱雑に扱 われていた時代が、ひどく懐かし く思えるのだ。そして…言葉では 形容できない欲求に駆られること がある。断っておくが、決してマ ゾヒストではない。決して。

我の中に眠っている陰鬱な欲 求。普段はやつもなりを潜めてい るが、我の欲求があまりに蓄積し 過ぎると、そいつは暴走を始め る。もし鬱屈した感情がベルト外 に表出するようなことがあれば、 その欲求のままに、暴虐の限りを 尽くすだろう…。それだけは避け なければならない。

今の王者は実力十分。その心配 だけはないと思うが…。

次のSWS 忘年会興行ではハード コアランブルが組まれる。我のこ の不安が杞憂に終わればよいのだ が…。なにかが、何かが起こる胸 騒ぎがするのだ。

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