過去を遡れば延べ100人以上がその王座を戴冠したハードコアベルト。しかし、長期政権を築いたものは少ない。
その防衛ロードの過酷さから今日のSWS現役でそのベルトを欲する者はほとんどおらず、現ハードコアベルト保持者の潮噴亭鶴瓶選手もすでに引退した身であり、過酷な防衛ロードを重ねるつもりは無いであろう。
ゆとり世代の現役生がハードコアベルトを欲しがらないのは無理もない。
なにせこのベルトは24時間いつでも誰にでも挑戦権があり、王者は風俗店で女性と一夜を共にした時に受けに回ることも許されず、眠る事さえ満足に出来ない非常に辛い運命を辿ることになるのである。
そんなベルトに密かに思いを抱く選手がいた。SWS二年のスマータフォン・セクスペディア選手だ。
彼は未だにファイトスタイルが迷走しており、年内最大のビッグマッチ新木場自主興行で後輩相手に謎のグラップラースタイルで挑みながら入場のダンスでドン滑りするなど、現状では明るい未来は見えない。
私生活でも、電気、ガス、水道、インターネット料金を滞納し、(ガチ実話)詰んでいる。
そんな彼が現状を打開して学プロ界で名を馳せる為に一番手っ取り早いのはやはりベルト奪取だと考えるのも無理は無い。
ヘビー級の規定体重の70キロを行ったり来たりしている彼はヘビー、ジュニアともシングルのベルトには挑戦できず、ヤケドを恐れる他選手からタッグを組んで貰えない彼にはもはや貧乏くじともいえるハードコアベルトしか残ってないのだ。
スマータフォン・セクスペディア選手はハードコアの鬼、潮噴亭鶴瓶選手からハードコアベルトを奪取することが出来るのか…!?
続く。
文責:デル・リオ