一月に一度の勉強会。博物館の学芸員がチューターになってくれて、中世の日本のことを勉強している。
二ヶ月に一度の出席。その日が近づくと、当日の勉強会開始直前まで欠席連絡の誘惑に駆られる。
それでもいざ論文の輪読が始まると、気持ちがすっと落ち着いてくる。
実家に帰っている妻から携帯に連絡が入った。
メンバーに会釈して部屋の外に出た。
夜空を見上げると、三日月。少し輪郭がかすんでいる。
電話を終えて勉強会に戻った。
9時半。皆と別れて、行きつけの小料理屋へ。
ゆっくりと無駄口をたたきながら飲む。11時半。睡魔に襲われた。
タクシーで帰宅。
玄関に向かう途中で空を見上げた。4時間前に見た月は視界から姿を消していた。
最初からなかったみたいに、きれいさっぱりと。