4時半に目が覚めて、外に出てみました。何年か前ならば、この季節の早朝には、真冬のように大気は冷たかったと思うのだけれど、ことしも11月の未明の大気はなんだかぬるい感じでした。

西に大きくオリオンが傾き、東にはかみそりのような月が上がっていました。

月を見て不意に、『後朝の別れ(きぬぎぬのわかれ)』という言葉を思い出しました。妻問い婚や婿入れ婚であった古代の貴族たちは、妻や恋人の家から帰る朝にこんな風に星を見上げ月を見たのだろうかと思ったのです。そしてそれを見送る女性もまた、その朝から次に男が通う夜を待って、心の揺れる日々を過ごすことを思いながらその月を見上げたのだと思います。

そして、ブログに一つの恋の終わりを書いた女性のことをすぐに思い出しました。

彼女の恋もまた、不定期に部屋を訪れて朝に仕事場や家庭に帰っていく、いつ来るか分からない男性を待ち続ける恋でした。

(後朝の別れについての説明を、ネットから拾いました。

『女の元に通ってきていた男が未明に去る時、肌に衣(きぬ)を通し、愛し合っていた二人が衣をまとうことで別れの朝を迎えてしまう,かりそめの別れです。休憩時間制限の別れじゃありませんのよ。
切ない朝、最近、迎えました?仕事に行きたくない朝は登社拒否よ(笑) 』)

月の写真がうまく撮れません。

http://www.asahi-net.or.jp/~NW6E-MTMR/moon/current.htm

をご覧下さい。



tuki