日本100名城の八王子城跡
ガイドツアーの歴史散歩

八王子城跡の本丸から富士見台へのトレッキング
の続きです。



折角来た八王子城跡。
この機会に少し歴史の勉をしよう!

八王子城跡では
無料のボランティア・ガイドさんがいる。
案内と説明をして頂けるようだ。


案内依頼をお願いしに管理棟へ行くと、
丁度お二人のご婦人を案内されて出かける所でした。

失礼とは思ったが、遠慮なく
ご一緒に良いですか?
とお声を掛けると快く快諾して頂きました。

八王子城・歴史勉強の始まりです。
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大手門跡
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昭和63年の調査で門の敷石等が見つかった。
大手門は城の表門で、この辺りが八王子城の正面口であったらしい。

川向こうの道は江戸時代に作られた林道。

本来は、
ガイドツアーもこの橋を渡って林道を進むらしいが、
現在城入り口前の橋(曳橋)が工事中のため通行止め。

道脇にあった石像
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工事中の<曳橋>
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工事中の曳橋を潜り少し行った所に滝
<御主殿の滝>
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謂れ
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ここに書かれているように、
落城の際に、御主殿にいた女性や子供、将兵たちが
滝の上で自刃をしたらしい。

その血が城山川の水を、三日三晩赤くした!
と言い伝えが残っているそうだ。

<ご主殿跡(居館)>
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建物は無く、広い敷地。
生えた草をイノシシがミミズを探した穴があちこちに
DASH! DASH! DASH! DASH!  あせる


主殿の説明
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当時の敷地の様子を紹介したパネル
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敷地内に建物は無く、発掘調査後埋め戻し、
最近まで何もなかったそうだ。

最近、レプリカの敷石を、
調査の時調べた柱のあった場所へ置いたそうだ。

敷石が有るだけでも規模は想像できるが、
床だけ作った「会所」もあった。

床だけでも、敷石より大きさが分かりやすい。

その会所の床の上から池の説明を受けた。
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この池に向いた部屋で、
来客のお持て成しをしていたと説明。

普通は東や南側を向く部屋が、
来客を迎える部屋になると思うが…
と話を続けるガイドさん。

北向きで、さらに池の前は山が迫るが、
当時はその山の上に本丸が見えたようだ。


ここで少し余談だが…
今回ご一緒のお二人のご婦人。
足元を見るとウォーキングシューズ。

この靴で本丸まで行ってこられたそうだ。
凄い!って感心してしまった(笑)



会所から見た屋敷の全景
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先ほど雨が降ったので濡れています。

向こうに見える門(冠木門)右脇の土塁に登らせてくれた。
そこから下を見ると、工事中の曳門が見える。
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当時は、この橋を渡り、左の階段を登って来たようだ。

土塁から見る敷地
中央左に見えるのが会所。右の敷石が御主殿跡
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<冠木門>
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冠木門を潜り、敷橋からの階段を望む
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この出入り口の事を「虎口」と言うらしい。
石段の一段の高さは30㎝以上ある。
また、その蹴込は揃っておらず登り難い。

敵が簡単に登れないようにしてあるそうだ。
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発掘前は下の写真の上のように、土が被さり何もない状態。
その土を掘り起こし、当時の階段が出てきたのが下写真。
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今の階段は、当時の階段を一部補修した程度の物らしい。
この下の写真でも分かるように、
この階段は上に行くにしたがって横幅が広くなっている。
最下段より上は1m程広そうだ。

来る者に威圧感を与える心理効果を狙った、
新しい考え方が取り入れられたようだ。
とガイドさん。


御主殿発掘時に出土した磁器の紹介。
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出土した茶道具
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金属製品の出土品
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冠木門の左脇から管理棟へ戻る途中、
沢山の石像がありました。
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残念な事に、多くの石像が倒れていた。
ガイドさんの話だと、誰かの悪戯のようだ。
心無い悪戯が無念です。


傷んだ地蔵堂
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中にご本尊は居ないようです。

最後の所にあった橋。
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この橋は現代に作られた物だが、
この橋がかかっている所がV字型に切り込んだ堀切。
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敵の侵入を防ぐ役目。

今回のガイドツアーはこれで終わりでした。
ツアーは丁度1時間でした。

ガイドさんに感謝を申し上げツアーは終了。
本当に勉強になりました。

もう少し勉強しようと、直ぐ傍にあるガイダンス施設へ向かった。
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(写真は八王子市HPより)

六角形の屋根のしゃれた建物です。
中には鎧や、八王子城の紹介が多数展示されていた。
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発掘調査時に出てきたガラス器のレプリカ
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当時、西洋のガラス器が八王子にも有ったのですね。

中央ではビデオが流されており、
八王子城の歴史が紹介されていた。

写真は、八王子城炎上の場面
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本来、八王子には滝山城があったが、
低い山城だったため、こちらに移ってきたそうだ。
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このようなパネルが歴史順に並んで紹介されている。

八王子城の歴史は、書ききれない程です。
ご興味ある方はこちらをご覧ください。
ビデオも見られます。
ダウン


小田原の北条氏の重要な城であった八王子城。
この城が落城が決め手となり、北条氏の滅亡へとつながったとされる。

近くに居ながら、
こんな歴史の詰まった場所とは知ら無かった。


歴史的な城、八王子城。
日本100名城になるのも当然ですね。
(100名城⇒最後の関連サイトをご覧ください。)


最近、山を歩いていて歴史を感じる事がとても多い。

山梨を歩くと武田信玄。
八王子を歩くとまた歴史の発見。

私達は、過去の人達の歴史の上に成り立っていることを、
改めて感じる歴史ツアーでした。


体も心も程よい疲れを感じながら、
帰路に着きました。





最後までお付合い有難う御座いました。





関連サイトご紹介

             ① 日本100名城のご紹介   
              ② 公益財団法人日本城郭協会HP
             ③ 八王子市HP