紅葉の「白駒池」と「高見石」
そして「ホシガラス」
10月13日(火)
「白駒池」を目指して、朝の中央道を走る。
綺麗な紅葉が楽しめるはず!
しかし、出発前に調べたら、
もう「紅葉はそろそろ終わり」とあった。
まだ大丈夫では?
と、淡い期待を胸に車を走らせる。
高速を降り、少しずつ山に登るにしたがって、
道沿いの樹々は色図いてきた。

白駒池の紅葉に期待が高まる。
スタート地点の麦草駐車場へ向かう。
ここは、7月に縞枯山へ登った時に停めた駐車場。
今回はここから高見石へ登り、その後白駒池一周予定。
下界は晴れていたが、山の上は厚い雲がかかっていた。
出発が遅かったので、到着したら11時半を回っていた。
そのためか、車が道路にはみ出すほどの盛況で、置く場所が無い。
止む無く少し手前の道路脇の駐車場に無事駐車。
一歩車外へでたら、風が強くとても寒い。
思わず持ってきたダウンベストを着こんだ。
もう冬支度が必要ですね!
駐車場から少し歩いた所にある麦草ヒュッテ。

この先から、高見石へ向かおうとしたら、
「先に白駒池の紅葉を見たい!」
とのお言葉。
池側の駐車場の前を通った時、
大勢の人出を見て、早く白駒池を見たいと思ったようだ。
なら、池傍の駐車場に停めたのに!と涙する私。
毎回、予定通りに行かないのが常で、
言い出したら聞かない連れ合い。
予定を変更して、
麦草ヒュッテ前の分岐を白駒池の方へ向かう。
白駒池までの間は「白駒の奥庭」と言う低木の原。



白駒池傍の駐車場から白駒池へ向かう道に合流。
その道は観光客でイッパイ。
ほとんどの方が軽装。ツアーの方達のようだ。

白駒池の周りは湿原帯。コケいっぱいの森が続く。

真っ直ぐ行くと白駒荘。
いつもは白駒荘を通って左周りだが、
今回は高見石へ登るので右回りで巡る事に!
曲がってすぐの所にある青苔荘前のベンチには、
昼食をする人達で賑わっている。

少し進むと「もののけの森」

写真右下クリックで拡大

目的の白駒池の紅葉は???
情報通り盛りがかなり過ぎていた(涙)
でも、
所々に綺麗な紅葉の名残を留めていてくれた 


葉を落とした白樺の白い幹が良い風情を出している。
これはこれで、素敵な白駒池!

30分程でほぼ一周。
今回は大勢の観光客とすれ違う。
多くの方は左回りでした。私達もいつも左回り。
ほとんど、木道の道は狭く、
すれ違いに気を使うので、左回りが良いかも!
今回、私達は右回りなので、
どうしても道を譲り合うことになる。
そのすれ違いで残念な思いが数回あった。
山登りでは道を譲り合い、互いに感謝の言葉を掛けあうが、
ここでは譲ってあげても、ほとんどの方が知らん顔。
山登りする人と観光気分の方とのマナーの違いを感じる。
日本人の素晴らしい思いやりの心は
何処へ行ったのだろうか?
そんな気持ちを、
白駒池の爽やかに広がる風景が癒してくれた 


ほぼ一周した所にある山荘。
この周りも大勢の人が昼食をしていた。

私達も綺麗な景色を見ながら、空いたベンチで昼食。
自然の中で頂く昼食はとても美味しい
お腹も膨らんだところで、
最初に行く予定だった高見石へ向かう。
山荘脇から頂上へ続く道は石ころだらけ。

途中、ガイドさんの説明を聞く一団とすれ違う。
ガイド付きのトレッキングも楽しそう 

登り始めて45分程で高見石へ到着。
駐車場傍から登る道より急坂だが、その分時間は短かった。
早速、高見石の頂上へ登る。
石に書かれてある印に沿って登ると登りやすい。

頂上の岩の上から見る白駒池。
日差しが雲の陰に隠れてしまった。

雲に隠れがちな白駒池だが、
日が差した時の白駒池は青々輝きとても綺麗。

ここからは、北八ヶ岳の向こうには北アルプス、
さらに浅間山も見える眺望に、しばし見とれてしまった。
時間も14時を過ぎているので、岩の上には誰も居ない。
一人占めの景色は最高です 

360度の見晴らしを堪能しました。
岩の下には山荘の赤い屋根

いつもは賑わっているので素通りの「高見石小屋」
空いていたので寄ってみた。

入口の手書きの「お品書き」が目に入る。

ここは、揚げパンが人気なのよね!
と連れ合い。
もう揚げパンと決めているようだ!(苦笑)
中に入ると心地よい暖かさが体を包む。
既にストーブが焚かれていた。
山はもう冬ですね 
お聞きすると、朝は氷点下だそうだ!
さて、連れ合いは迷わず揚げパンを注文。
注文受けてから揚げたホッカホッカの揚げパンがこちら。

左のグリーンが抹茶味。右のベージュがきなこ味
お味は…?
揚げているのに油っぽくなく、本当に美味しい!
街で食べる揚げパンとは全く違う美味しい味に、
二人とも思わず笑顔がこぼれてしまった

先客の女性二人と男性一人のグループが、
ストーブ前で、お店のお兄さんと話していた。
ここからは、
新月の日没からが一番星が綺麗に見えるそうだ。
特に台風一過の星空は最高で、澄み切った夜空では、
星座が分から無い程星いっぱいになるそうだ!
季節は雪が降る前の秋のようですよ!
満天の星を見ることが出来るなんて素敵だな~。
パンを戴いた広間の壁には山情報があった。
今日の日の入りは17時15分。
明日の日の出は5時45分。

山荘の宣伝見たいになってしまうが、
この山荘は、
星を見るために泊まる方もいるようで、宿泊も出来るそうだ。
山荘の内部を見たことないという彼女達が
「中を見せてもらえませんか?」
「覗くだけなら良いですよ」とお兄さん
階段を登って眺めて
「こう言う所で泊まるんだ!」と感動の声。
山荘お泊経験ない私達も、少し拝見させて頂きました。
広~い広間に、布団がいっぱい積まれていた。
ここに何人泊まるのだろうか?
この山荘には個室もあるようで、
連れ合いが見させてもらったら、二人部屋と4人部屋があり、
4人部屋には冬には炬燵も付いている(笑)
寝相が心配な方は個室も良さそうですね(笑)
満室となることは、年に何度もないし、
平日なら予約は取れる!とお兄さん。
一度宿泊して、素敵な夜空と朝日を眺めてみたいな~。
と思う私でした。
そんな話に盛り上がっている時、お兄さんが
「ホシガラス」がそこに来たよ!
と教えてくれた。
写真を撮ろうとすると逃げてしまったが、
スズメより大きめの鳥で、高見石ではよく見かけるらしい。
揚げパンを頂ながら楽しいお話をお聞きすることが出来た 
色々な人との楽しいひと時。
山登りの楽しみの一つですね!
譲り合いの精神が無い人達の残念さを忘れるほど、
心温まる時間でした (笑)
美味しく楽しいひと時を過ごした後、
失礼して小屋をでた。
出た所に、先ほど撮り逃がした
「ホシカラス」が寄って来てくれた!
カメラを構えていても、
人に慣れているのか2m位まで近寄って来た。
慌ててシャッターを押しました。
その写真がこちら!



ホシガラスはスズメ目カラス科ホシガラス属。
カラスの仲間とは思えない。
大きさは、
良く見かける黒いカラスより一回り小さい感じ。
何といっても、体の色が珍しい。
名前の由来は、
体の黒白の模様が、星空に見えるから…
主な食物は、松の実らしい。
カラスの仲間のようだが、
ホシガラスは、ゴミ箱をあさる事はなさそうだ。
ホシガラスの写真を撮っていた山荘の階段下に、
テントを張っている女性一人。
今夜の星空を楽しむのだろうか?
明日も良い天気のようだ。
きっと綺麗な星空や、日の出が見られるでしょうね!
さあ、いよいよ下山です。
ここから麦草ヒュッテへ降りて行くコースで帰ります。

写真右下クリックで拡大
下りはなだらかな道だが、木材を敷き詰めてある。
この木材は結構滑るので注意して下る。
時間も時間なので、登って来る人には合わなかった。
山は午前中ですね!

途中、分岐の案内があったが、
曲がるべき所を間違えて曲がらず、
白駒池傍の駐車場へ通じる道まで行ってしまった(涙)
かなりの遠回りになってしまったが、
「空気が澄みきった山道は、歩いていても楽しいね!」
と、負け惜しみを言いながら歩く (苦笑)
無事、麦草ヒュッテへ戻りました。

ここは標高2127m。
結構な高山。寒いわけだ
もう冬支度で登らないといけないですね。
駐車場には、車が数台残るのみ。
ほとんど帰ったようだ。
今回の記録
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総時間 =4時間(12時~16時)
総歩数 =16,000歩。
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紅葉は少し遅かった。
しかし、
色々な出会いもあり、十分満足できたトレッキングでした。
最後までお付合い有難う御座いました。
追 記
白駒池からの帰り道、
だんだん下るにつれて山の樹々が黄色くなってきた。
紅葉が下の方へ降りてきているようだ。
カラマツとススキ。

カラマツの向こうに、
7月にユリを見に行った富士見高原が見える。

道路の両脇も黄色一色

色 とりどり

黄色 一色

紅葉と言うと赤い色が欲しいところ。
あまりに綺麗なので、車を停めて記録。

南アルプスの雲も切れてきた。
明日は良い天気だろうな~

では、また 
