本田健さんの本が面白い。 

今日読んだ「これから、どう生きるのか」の中で、 

アルコール依存症だった父親と和解して 

家族との絆を深めたエピソードも 

胸に熱く響きます。 

9番目の「生きる目的」の章では 

こう語られています。 

 

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あなたが心から大切だと考えていて、 

ワクワクすること。
それがあなたの人生の目的です。 

そのライフテーマは、
あなたのごく小さい頃から、 
じつは存在していたはずです。 

 
私のライフテーマの一つは、 
この本を読んでくださった方は
感じたと思いますが、 家族の再生です。私は、バラバラになった 
家族のつながりを取り戻したり、
愛を見失った 
夫婦のロマンスを復活させたりする
手伝いが大好きです。 

家族がお互いを尊重し、
愛情でつながること、 

平和で笑い声がある家庭、
それは父の飲酒が 
いつ止まるのかずっとおびえて、 

「神様、お父さんがお酒をやめて、みんなで仲良くできますように」
と毎晩祈った少年の 
夢でもあります。 

 

愛にあふれる家族が生まれるとき、 
私の心は喜びで震えます。 

それは、私がずっと願ってきたことで、まさしく 私の人生の目的だからです。 

 

この世界には、この瞬間にも
家庭内暴力で 苦しんでいる家族が
います。 

両親が人生で混乱していると、 
その影響は子どもたちにいきます。 

 

「人生は苦しいものだ」 

「男性(女性)は信用したら、 
あとで痛い目にあうから、信じてはいけない」 

「お金は人を不幸にする」など、 

さまざまな観念を私たちは親からもらっています。 

両親は、そのまた両親から
その観念を受け継いでいます。 

 

そういう意味では、
先祖代々の不幸の連鎖を 
自分の代で断ち切れるか、
すべての人が試されています。 

そして、親からもらった
素晴らしいものをどうやったら次の世代に伝えられるのかも、同時に 
考えておきたいものです。 

 

ネガティブな体験のなかには、 

必ず未来に生かせる幸せの種が存在します。 

 

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また、母親への思いには
こんな記述がありました。 

 

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私の母は、亡くなる少し前には、 

入院中のベッドでチューブにつながれて、ほとんど体を動かすことも、話すことも できない状態になりました。 

それでもケラケラッと笑うことは
できたようで、 看護師さんやお隣の人、
お見舞いのきた人を 
明るい気持ちにさせていたそうです。
その話を師長さんから聞いたとき、
涙が 止まりませんでした。 

 

思い返すと、父がお酒を飲んで
暴れたりして、 苦労も多かったはずの
母ですが、 どんな時も明るく
笑っていたようながします。 

 

その母の性格は、私に受け継がれ、 
いま、私を通して、
たくさんの人に楽しさと希望を 
与えていると思います。 

そんな母を持ったことを心から誇りに感じています。 

 
あなたは何をやるために生まれてきたのでしょうか。 

 

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親は変えることはできません。 

自分の境遇も文句を言っても 

変えることはできません。 

 

本田健さんのこの本の「あとがき」に 

書かれているように、 

ふだんから少しずつ心のなかを 

整理することが大切。

イヤなことは手放し、 

その代わり好きなものを
一つ増やすという 
単純作業を繰り返すと、 
幸せの種が見えてくると言います。 
 

たとえば、カフェに行く、 

散歩に行く、友達に会いに行く、 

美術館に絵を見に行く、 

そんな日常的なことが 

ワクワクする未来につながり、 

それが幸せへの道だと気づくのが 

幸せの道と説かれてました。 

 

まさしく禅の「日日是好日」の名著でした。