本で読んだおはなしです。
まもなく春を迎えようとする、ある晴れた日。
男はニューヨークで、浮浪者を見かけました。
その浮浪者は首に『I am blind.』 と書いたものをかけていました。
『そうか。彼は目が見えないのか・・・』
しかし通行人は、
誰ひとりとして彼にお金をあげませんでした。
素通りです。
かわいそうに思ったその男は浮浪者に近づき
浮浪者が首から掛けていた『I am blind.』 という文字を
書き換え、そして別れました。
それからしばらく過ぎるころ、
その浮浪者は異変に気づきました。
『おかしい・・・』
『おかしい・・・』
それまでは誰ひとりお金を恵んでくれなかったのに、
あの男に出会ってから、
今度はすれ違う人、すれ違う人が
恵んでくれるようになったのです。
お椀にはコインがあふれ、
人々が同情の声までかけてくれるようになりました。
実は、男は『I am blind.』 という言葉を
こう書き換えていたのです。
『Springs coming soon.
But I Can not see it.』
たった一言でも、相手を笑顔にすることはできるのです。