
昼休みすっごい盛り上がってるからww今日はさとみ絶賛でした。サエコさんもさとみもほんと凄いよいろんな意味で。目が離せません!そして潤くんの最後のカットの切な美しいことよ。展開にはあんまりついていけてないけど、見どころが強烈で離してくれない感じはgleeを見始めたころの気持ちに似ているよ。
なんにせよ、頑張って帰ってこようと思うドラマがあって、それだけで楽しいよね。
樹里ちやんの次回作を待ちつつ、過去作品を振り返っています。
何かがあった時の備忘録という風にブログを捉えていると、ね。滅多に書くことないからさ?我々は…。笑
でもこれ超楽しいです!持ってるDVD片っ端から観て行こうと思ってます。今は、
「上野樹里と5つの鞄」

三作目、となりのとなりのあきら。
監督は

脚本は

陽だまりの彼女の向井さんんんん!!!!
これは、山下監督とタッグを組んだ「いつもの」テイストの方でしょうか。陽だまりみたいな恋愛ものは新しい挑戦だと仰っていたので。確かに雰囲気は違います。が、しみじみと素敵な脚本です。ほんっと…好きだ!!
役名は美鈴。声優になるために上京してきたはずが、冒頭シーンで妊娠検査薬を前に眉を寄せている。そこへ幼馴染みが突然訪ねてきて…と、まあ初めて聞く設定ではないような。でもこの「普通」さが、この作品の持つ力をいちばん引き出すポイントなのです。
幼馴染みのあきら。沢木ルカちやん。美人なのにボーイッシュ。この子じゃないと出来ない役だと思います。もう大きくなったんだろうなあ。綺麗になってるんだろうな~
回想シーンが面白いwジブリヒロインなら樹里ちやんはナウシカ、というのが樹海の定説ですが、まさか見れると思わなかったよw
それともこれがきっかけなの?わたしスナナレ新規だからわからないよ。教えて先輩方!
思わず笑っちゃうけど、この場面で美鈴とあきらの距離感が一発でわかるってすごい。台詞も地味にパンチがきいてます。
「美鈴やったら絶対いけんで。全部暗記しとるもん」とか、そういう問題じゃねーよっていうのがいかにも子ども同士って感じでくすぐったいw
「なんで産むか堕ろすかって考え方しか出来ないの?」
「…だってそうでしょう?」というやりとりが、彼は物理学の教授だとあとから説明されて腑に落ちたりもする。
面白い小説を読んでる気分に似ています。映像や音楽に頼らない、きちんと人物同士の会話で成り立っている。それに映像や音楽が加わることでよりよくなる。
病室で、彼がお医者さん相手に暴走する場面は、美鈴もわたしもお医者さんも恥ずかしいんだけど、すごくぐっとくるんですよね。笑えるんだけど、鼻の奥がツンとする。
笑い合う二人がとてもいい。
この美鈴という役は、誰がやっても成立すると思います。別の女優さんでも。たとえば、戸田恵梨香ちゃんとか、ガッキーとか。可愛いと思います。上野樹里にしか出来ないと言わしめる、のだめや真緒とはある意味違う。これはいろんな方面に失礼なことを今書いているかもしれないのだけど、そうじゃなくて。
極端な話、ジュリエットみたいな。スタンダードとかそういう意味です。脚本自体に力があると思う。自立しているというか。もらとりあむタマ子も面白いんだろうな~。観たい。
だけど夜明けのバスターミナル、夜行バスに飛び乗ったあきらを車で追いかけてきた美鈴の、「あの人と結婚しようと思う」と告げる時のこの表情。ああ、これか。こういう女の子を上野樹里が演じるとこうなんだって、もう瞬きすらしたくない引力に負ける。
わたしは暖かい部屋で座ってこれを見ているけど、きっぱりと冷たい夜明けの風と匂いを感じる。
美鈴はきっと、子どもの感情の起伏や行き詰まりやいろんな精一杯をないがしろにしない母親になると思う。
もとからそういう人間だったんじゃなくて、あきらとのこの再会が、美鈴の中にずっと残っていくと思う。
あきらにとっての幸せっていうのも、美鈴と一緒にいることじゃなくて、自分の世界を一生懸命生きていくことで。だからラストシーンがとても愛おしいのです。
となりのとなりのあきら。すごく好きな作品です。
じっくり見ていて思ったことなんですけど。
なんていうか、樹里ちやんが上手いから、やっぱり凄い、というのではなくて。
彼女が生まれ持った才能を引き出してくれる監督、脚本、共演者、スタッフ、タイミング、そういうもの全てが作り上げた「作品」として、ものすごい面白かったり、凄い芝居っていうのがある。もちろん、能力やポテンシャルが高いから凄いものが生まれるんだけど。だから、樹里ちやんの芝居を見て感心しているっていうのは、アスリートを応援しているのと似ている気がするんですよね。「凄い試合を観たぞ」っていう感覚と同じかなあと思いました。
だから、樹里ちやんだけがいればいいんじゃないっていうか。当たり前のことなんだけどね。
陽だまりがまさにそういう作品でしたよね。のだめも、毎回作品ごとまるっと感動するもんな。ひとりひとり、ひとつひとつ、全部に。
そんな「凄い試合」を、これからも沢山観て行けたらいいな。究極の贅沢だなあと思います。長いスパンで、一喜一憂しつつ、だけど目先の数字や自分の好みに振り回されたくない。
小劇場で30人しかお客さんがいない芝居だって、ものすごく面白いときがある。ま、滅多にないけど。面白いものっていうのは、「そうじゃなきゃ駄目」なんじゃなくて、奇跡なんだよなあと思うのです。
奇跡を生み出そうと四苦八苦する人たちを、客席に座ることにしたわたしは、時間と都合の許す限り見守っていたいと思う夜でした。
おすすめレビューというスタンスを完全に忘れ去った。笑