ちょっと前の映画見ちゃお！「ロストキング 500年越しの運命」は、リチャード三世の遺骨発見の裏話

「マズル刑事、
この映画は、長らく行方がわからなかった
悪名高き英国王リチャード三世の
遺骨発掘の立役者の

アマチュア歴史家の実話っすね」

「中年女性のフィリッパは、
上司から正当に評価されず、
理不尽な扱いに苛立ってたけど
別居中の夫からは子供達の生活費のために
我慢して仕事を続けるよう言われる」

「ある日、息子の付き添いで
シェークスピアの

「リチャード三世」を観るんだな」

「自身も難病で痛みや倦怠感と
戦っているフィリッパは、リチャード3世が
身体障害ゆえに性格も歪んだという
歴史的な定説に納得がいかなかったっす！」

「世間一般に言われているように
冷酷非情で、不当に王位を奪った簒奪者

なのか疑問に感じて、多くの書籍や文献を

読破し、リチャード3世を擁護する

市民サークルにも参加する」

「挙げ句の果てには、
仕事も休みがちになったフィリッパの前に、
リチャード3世の幻が現れるようになるっす！」

「割とよくある手法だけど
実在しないものが隣にいて

会話を交わしたり」

「でもその
リチャード3世の幻との関係が
物語をぐいぐい展開させていって
面白いっすよね」

「やがて、リチャード3世の
遺体の始末については諸説あり、
墓の位置が不明なことを知るフィリッパ」

「葬られた可能性のある教会は
すでに跡形もないけど、

神聖な教会の跡地は現代でも空き地である

場合が多いと教えられると
素人ながらも、資料を繋ぎ合わせた

フィリッパは、その地が駐車場に

なっていることを発見するっす！」

「その駐車場に「R」のマークが書かれてて
これは！リチャードの頭文字のRだわ！

って思って管理人に聞いたら、

予約のリザーブのRですよって
言われるとこ笑えるよな」

「遺骨発掘のために
スポンサー探しを始めるけど
当然難航するっす！」

「でも、大学から資金援助を打ち切られて
目立つ仕事がしたい、レスター大学の
バックリー教授が協力してくれることになり、
勢いを得たフィリッパは、市議会や

大学と渡り合いクラウドファンディングでも

資金調達を始める」

「ついに、資金を集め
駐車場の発掘が開始され、
すぐに人間の足の骨が発見されるけど
バックリー教授は普通の埋葬遺体とみなして
掘り進めようとせず、他の場所を掘っていく」

「でも、フィリッパは自分が

主導した発掘だから
自分の直感を信じることにして、
その足の遺体発掘を先に行うように強行。
バックリー教授は、呆れて
素人は勝手にすればって感じだったけど」

「出るんすよね！
リチャード3世の特徴と言われる
脊椎側彎症のある遺骨が」
「DNA鑑定などを経て

リチャード3世だと認定されると
レスター大学は遺骨発見の栄誉を独占して

華々しく宣伝。
フィリッパは脇に押しやられる
3世が不当な簒奪者だという定説も
大学は否定しなかった。」

「でもフィリッパの望みは
リチャード3世が正当な王であることを認めて
その墓に王家の紋章を刻むこと、
だだそれだけだったんすね」

「のちに現在の英国王室は
フィリッパに勲章を授与し、
リチャード3世が正当な王であることを認めて
墓に王家の紋章を刻むことを許したんだな」

「英国王リチャード三世の
遺骨発掘の裏にあった
立役者のアマチュア歴史家の活躍。
地味だけどいい映画だったっすね！
さあ、俺たちも大至急、
今晩の出前を数多いメニューの中から
発掘するっす！」

「そればっかり…」