街はクリスマスムード一色。
あちこちで、ジングルベルが聞こえる。
仕事を早めに片付けて、マズル刑事と
ミケット刑事は署を出る準備をする。
「そろそろ行こうか、、」
「はいっす」
今日は子供達がたくさん暮らす
「子供の家」に訪問する日だ。去年も
ミケットと二人ここにサンタになりきり、
プレゼントを配りに来た。
みんな、サンタの訪問に目がキラキラ！！
「順番だぞ！プレゼントを渡すぞお」
「わーい！！」
「サンタさーん！！」
子供達はサンタにぶら下がり、
サンタに書いた手紙を渡したり、
抱っこしてもらったりトナカイに乗ったり、
少しの間だが、楽しいサンタとの
ふれあいを楽しんだ。
「刑事さん、今年もありがとうございます」
「さあ、、お茶でも飲んでください」
ヒゲを外して、熱いお茶を飲み
くつろいでいると、そこに！子供が！
「あ！サンタさんお髭がないよ」
「サンタさん？あれ？
サンタさんって本当は、誰なの？」
「し！ないしょだよ」
「君の名前は？」
「ひかり！ひかりは、クリスマスの夜に
この子供の家に来たの」
「そうか、じゃあ、サンタさんの
親戚かもしれないね」
「ええ！」
「実はおじさんたちもサンタさんの
親戚なんだ。サンタさんは、世界中の
子供達にプレゼントを届けなきゃ
いけないだろ？一人じゃ配りきれないから、
こっそり、親戚に連絡するんだよ」
「そうなんだ」
「だから、おじさんは本物のサンタ
じゃないけど、サンタさんに頼まれてるんだ」
「ひかりも、大人になったら
サンタさんから連絡くるかな？」
「うん、その時は、ひかりちゃんが、
ここにプレゼントを届ける
お手伝いをしなきゃ。でもこれは、
親戚しか知らない話だから、
誰にも話しちゃダメなんだよ」
「うん、ひかり、内緒にする。
そして、大人になったら
サンタさんのお手伝いする！」
「マズル刑事、
いいんすか？あんな嘘ついて」
「ミケット、俺たちだっていつか
プレゼントを配れない年齢になるぞ」
「その時は、ひかりちゃんの世代が
サンタになるんっすね！」
「時代が変わって、
いろんな物語が古くなっていく、
でもフィクションだとしても
子供達の前からサンタの物語だけは
なくなっちゃいけないんだ」
「あ！ボスから電話っす！」
「マズル！ミケット！近所のビルの屋上で
無許可で撮影をやっていると苦情が入ってる。
ちょっと確認してきてくれ！」
「了解っす！見てきます！」
「ここだな、ああ～なんだよ。
動物まで持ち込んで大掛かりだな」
「トナカイだけ残して、スタッフは
どこに行ったんすかね？
「あ、サンタ役が来たっす！
すみません警察ですが。
撮影許可の申請してますか？」
「おお、すみませんな。
撮影ではないんじゃ。
すぐにどかしますのでね」
「撮影じゃないって、
クリスマスのイベントですか？
大変ですね、寒いのに。
でも、無許可は困るんです、おじいさん」
「ほっほっほっ、
さあ～行くぞ～」
..................マズル刑事のオススメ映画..................
「やさしい嘘と贈り物」
孤独な老人ロバートが仕事を終え帰宅すると、
メアリーという女性がいた。通りがかりに扉が
開いていて、住人を心配したという。去り際に
彼女はロバート食事に誘う。久しぶりのデート
に心躍らせ勤めるスーパーのオーナー、マイク
に相談。レストランで楽しい時間を過ごし、
2人は絶対に物事をあきらめないという約束を
かわす。彼女の娘アレックスから、メアリーが
好意を寄せていると知らされときめくロバート。
2人で訪れたクリスマスパーティーでメアリー
と会話している男を、彼女の別れた夫と勘違い
して罵倒するが、それは顔を忘れていた自分の
弟バックだった。その時、弟の顔だけでなく、
彼女の電話番号も苗字も忘れている自分に
気付く。しかし、昔の自分の写真を見たとき、
ロバートはすべてを思い出すのだった。
ハートフルなヒューマンドラマに、
マズル刑事も涙ポロン。
予告編はこちら
マズル刑事のツイッターっす！
ひそかに更新されてるっすw」
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