「いらっしゃい！
マズル刑事、ミケット刑事」
「聞いてあげるっす、オススメDVDを
語るうんちくを」
「なんかイラッとしますね。
でもまあいいや、今日のオススメは、
キューバとスペインの
合作映画なんですけど」
「へえ～」
「社会主義が崩壊していき、
その余波を受けてキューバの
経済が厳しい時代の話で、
大学教授セルジオが主人公なんですけど、
アマチュア無線愛好家の彼が、偶然
ソ連の宇宙ステーション「ミール」の
セルゲイと交信できるんです」
「もう、面白そうっす！」
「でも、ソ連が混乱して
ロシアに変わろうとする中で、
セルゲイの地球帰還が無期限で
延期されてしまうんですね」
「ええ～かわいそうっす！」
「そこで、セルジオは彼を地球に
戻すために、ある計画を、、、」
「ストップ！それ以上しゃべらないで！
借りていくから」
「じゃあね～」
「しゃべり足りないけど
しょうがないな、、、」
早速マズル刑事の部屋で、
DVDを見る二人（二匹）
「セルジオが無線で、
アメリカのジャーナリストの
友達と交信するのを、
政府が盗聴してるんすね」
「まあ、時代が時代だけにな。
アメリカとキューバだし」
「どうやって、地球に戻るのかの
サスペンスの部分じゃなくて、
ソ連崩壊時の混乱や、
当時の生活を、ちょっとだけ
ファンタジーの要素を加えて描いていて
キューバ映画も結構いいな」
「しかし、これを見てると
宇宙にいるセルゲイみたいに、
なんだかフワフワしてくるっすね」
「ビールの飲みすぎなんだよ！
俺のビールを飲み尽くす気か？」
「あ～細かい、細かいっす！
映画に出てくる、
政府のチェックくらい細かいっす！
ほほほほー！」
「あ！冷蔵庫にビールが
無くなったっす、足らないっす」
「共産主義国家の崩壊より
お前の遠慮する気持ちの崩壊が
止まらんな、、、」
.................マズル刑事のオススメ映画.................
「セルジオ&セルゲイ 宇宙からハロー！」
1991年。ベルリンの壁崩壊から始まった
社会主義陣営崩壊の余波は、ソ連の友好国
キューバにも及んでいた。モスクワの大学で
マルクス主義哲学を学び、キューバの大学で
教鞭を執るエリートのセルジオですら、娘と
母の食費に事欠く有様。アマチュア無線愛好
家の彼は、キューバでは報道されない情報を
NYの無線仲間でジャーナリストのピーター
から教えてもらっていた。セルジオの苦境を
心配したピーターは、最新式無線機とお金を
送り、初めて声で交信する2人は深夜まで
雑談にふける。ある日、つけっぱなしだった
セルジオの無線機から雑音混じりのコールが
流れてきた。それはたった1人で、ソ連の
国際宇宙ステーション「ミール」に滞在する
セルゲイからの交信。彼はソ連の政変のため
に帰還無期限延長を宣告されていた。宇宙
飛行士と会話でき喜ぶセルジオ。セルゲイも
孤独を紛らわせ、ロシア語で雑談を交わせる
ことに安らぎを得ていた。夜な夜な語り合う
2人は、いつしか国境も身分も大気圏すら
越えて親友になっていた。12月、ついにソ連
は崩壊してロシアとなり混乱状態。不安を
訴える家族の元へ早く帰りたいと願う
セルゲイのために、セルジオは救出作戦を
思いつくのだが…。エルネスト・ダラナス・
セラーノ監督のハートフルドラマに、
マズル刑事も口角上がる。
公式サイトと予告編はこちら
レンタルDVD店のスタッフ君の一言メモ！
物語のモデルになったのは、実在する
ソ連の宇宙飛行士で、最後の連邦国民と
呼ばれたセルゲイ・クリカレフ。引退時の
総宇宙滞在期間は803日で、2005年には
「NO BORDER」のキャッチフレーズで、
カップヌードルのCMに出演しています。
実際のCMはこちら
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