そんな単純な言葉じゃ伝わりにくいって、わかってるけどね。



「これサイコー。」
「きゃあ!かわいいっっ!」
「この人そそるね!」

とかって、
言ってしまうんですよね。
ほんと自分の語彙の少なさ、
修飾活動しなさすぎる感じが
ヒドすぎますけども。


「これサイコーだから聴いて」
って、先日友だちに勧めたのが
ようつべでみつけた動画です。
松崎しげる氏が
『君の住んでいた街』
という歌を歌っています。
これが、この一曲目がサイコーなんです。
→http://youtu.be/MTL0tf4VXck

わたしとしては、別に、
みうらじゅん氏が著書『正しい保健体育』で
松崎しげる氏について述べているような意味で
松崎氏をほめたたえてる訳じゃなかったんですけども。
「サイコー」っていう単純な修飾語を使ってしまったせいで
多少誤解を生みました。

「しょうちゃん、松崎しげる好きなの?!うわー。。。」

みたいな。

「とにかく歌がいいんだよ。歌が!」

って言いたかったんですけどね。

多くの女性を惹き付けてやまない男性像としての
松崎しげる氏に興奮した訳ではないんだけども、
「松崎しげる」=「セックスアピールむんむんの男性」
みたいな印象が強くて、うまく伝わらなかった。

こういうことってよくあるんですよね。

単純な言葉で表現してみちゃうことで
たとえば
そんな単純な言葉であっても
言葉遣いが似てる者同士だと
すぐにばっちり伝わったりすることもあるし、
それはそれですごくうれしいことで。
またあるときは
「あ、伝わってないねこれ」
って感じることがあって
これを埋める作業をするっていうのもまた
楽しかったりするんですよ。



夏休みは
薄まってる自分を濃くする時間なんです。
それはまぁ
自分を反省する時間であり。
受信に徹して
咀嚼、反芻していくわけですけれども。

「かっこいい」

って、何度口にしたかわからない。
口にできずに心にしまっておいたことすらありますが。
自分が何に反応してるのか確認すると
結構いろいろ見えてきておもしろい。
そんな夏休みですよ。



昨日見た映画の
マーロン・ブランドをかっこいいと思ったときは
正直、自分にびびりましたけどね。
『欲望という名の電車』のときのは
若くてすてきですけど、
最初に見た印象がゴッドファーザーなので、
あまり好きな感じじゃなかったんだけどな。
けど、すごくよかったんだ。今回のは。
なんでしょうね、
人間臭い感じがそそるのかな。
ジョン・カサヴェテスもそうだけど。

それと
鋤田正義展でみた
ジュリーとか
ものすごくかっこよかった。
写真てすごいよね。
その一瞬って、過ぎ去ってるんですよ。
なのに、そこにあるんですよね。
「そのとき」が。
わたしはどちらかっていうと
「記録より記憶に」派
なんだけども。
いい写真て言うのは
単なる記録を超えてるよね。
いいな、すごいな、
って感じて立ち止まるときは
ファインアートの前に立ってるときと
同じ感覚だよねって思った。




松崎しげる
マーロン・ブランド
ジュリー

が「かっこいい」。
なんだろうこの展開は。
結局わたしは肉食系なのか?
そういう単純な結論?
で、いいんでしょうか。果たして。



まぁなんだ、
そのー
人からにじみ出てる空気っていうのかしら。
なんかこう、
「生きてるよー」
ってのがはみ出てると、
きっとぐっとくるんですよね。
そういうことにしといてください。
あと、
人間は基本、
ないものねだりなものだってことす。
子どもの頃かっこいいと思ってた男の子は
大抵、足が速かったですから。






さてと。
今日はこれから
どんな「かっこいい」を
みつけられるでしょうか。
未熟なものから漂ってくる魅力。



最近、自分が薄まってるんで。
こう、小出しにつぶやくのを少し我慢してたりします。
習慣ていうのは怖いもんで、
次の行動に移る前の時間とかに
ついスマホでもって皆のつぶやき確認しちゃったりするわけです。
結局、ひまなんだろうな。
本当はひまじゃないんだけど。

話したい欲、みたいのを溜めてからだそうかなと。
あと、断片をつなぎ合わせる作業をしながら出す。
のを億劫がらないでしようよって。
本当は、
学校から帰ってきた子どもがおかあさんに話しかけるように
話がしたいだけですけどね。



昨日は水曜日で映画サービスデーだったんで、
映画をしこたま見た。
カサヴェテスの「こわれゆく女」がよかった。

ピーター・フォークが旦那で
ジーナ・ローランズが女房。
unusualな女房。

「crazyなわけじゃない。」

って言うのは、
旦那が同僚に言う台詞。
けどこの女房が
結局ちょっとおかしくて入院しちゃうんです。
すぐ興奮しちゃう、子どもみたいな女なんです。
旦那と子どもをとても愛しているんだけど。
なんか、うまくいかない。

退院して帰ってくる日、
旦那は仕事仲間や知り合いを家に呼んで、
女房が喜ぶようにって、大きなパーティーにしようとする。
ってこの旦那の、すこし間違っちゃってる感じもまた愛らしい。
結局、多すぎる人を帰したところに女房が帰ってくる。
興奮しちゃいけないと自分を抑えて振る舞う女房に
「お前らしくしていろ」っていう旦那。
「この人と寝たいからみんな早く帰って」
とか素直に言っちゃう女房。
結局二人ともちょっとstrangeなの。
入院する前と、結局あんま変わってないんじゃ?
って顔をしながら客たちが帰ったあと。
子どもたちはとにかく
お母さんが帰ってきたことを喜んで、
ちゅっちゅチュッチュしてる。
夫婦は二人で食卓を片付け始める。

物語の中に出てくる人たちの
『この人を好き』感がたまらないんだよね。
ものすごく相手を想っている、その感じが。
で、なんか引きずり込まれるように見ちゃった。


どんな関わりもそうだけど
「こうすれば関係が安定する」
って決まりはなくて。
いつも、
相手の思いと自分の思いとをこう
対面させて?並べてみて?いや、すりあわせて?
どう進むか決めてくもんなんだよね。
ひとは
自分の考えや思いに素直になりきれないのが普通なのかな。
ジーナ・ローランズ演じる女房は
単純で正直すぎるからunusualなんだと思う。
それに若干参っちゃった旦那だけど、
実際にはそんなstrangeな彼女のことをこそ愛してる。
一緒に寝て、同じ場所で呼吸して、
ってことで生み出されるその家族なりの生活。
それが戻ってきて、またこれからも続いてく。
その平和感。
いや、ほんとちょっとおかしい女だから
あんまり平和って感じでもないんだけど。
でもやっぱり、平和、としか言いようがない感じ。
いいなー。



人、でも
もの、でも
関わり、でも
時間を経て成熟してゆくことは大事なのかもしれない。
けど、
すぐに熟すことも難しいし、
早急に熟してしまうのはつまらない。
もうすぐ完熟ですよーってところからしばらく、
ゆっくりゆっくり熟していく。のがいいな。
いつまでも未熟なところがあるほうがいい。
もしかしたら、
ここか?これで完熟か?
と思っても、まだまだ先があったりする
っていうのが
あらゆるものの成熟についての
ほんとうところなのかもしれないな。



まぁ要するに、
たまごは半熟、
いちじくは完熟、
が好きです。
おにくは腐る寸前まで熟成したのが
おいしいのではないかと。



愛は とめどないながれ でしょう?



ジョン・カサヴェテス監督の
「ラヴ・ストリームス」
をみた。
おもしろかった。

男も女も
なんだか夢中で生きてる感じがよくて。
久しぶりに映画を見たんだけど
テンポがいいから凄くのめり込んで見られたし。
けがしたりするシーンで、
ちょっと出過ぎだろってくらい血がながれてたりするのがおかしくて。
単純に映像見てるだけでも楽しいのだった。
それに俳優の顔がいい。
生きてる。まじで。


男は
美しい女に出会っては、その女に「秘密を教えて」と話しかけ、
小説を書いてる。
家にはなんだか若い女の子がわんさかいたりして。
別れた女が子供を連れてきて数日一緒に暮らすんだけど
もちろんそんな家から息子は逃げ出したかったり。
で、女どもを追い出して、
息子に部屋の片付けをさせて
自分はスコッチかなんか、
息子にはビールをそそいで乾杯。
なんだそれ?っておもしろさ。
「大人の男は一人では寝られないんだ。わかるな?」
って真顔で息子に話して聞かせてる子どもっぽさとか。

女も
夫と子との別れをひきずってて、
家族を愛してるっていうか、
単に家族である二人に固執していて。
いや、二人にというよりは、
「二人を愛している自分」に執着していて。
なんかもう、狂った女。
自分を取り戻すために、、、と
医者に勧められた行動をしてみるものの
全然うまく行かない。
フランスに行って言葉が通じないシーンが面白すぎた。

この二人が姉弟で、
しばらくの同居生活。
家族としての愛でお互いのことを思ってるんだけど、
その行動がまたおかしい。
愛するものを持たなくちゃって、
お姉ちゃん、馬とかヤギとかインコとか犬とか。
やたらに動物買い込んできちゃうの。
そんな、へんな愛情表現。
でも、
やっぱりどちらも
外へと向かっていて。

ラスト近く、女が夢を見るシーン。
そばに寄り添ってる犬。
ラストシーン。
嵐の夜、
積みきれない荷物は「捨てて」と言って、
乗り込んだ車内の女。
窓にはとうとうと雨が流れてる。
印象的だった。


ただ、夢中でさ。
もがきながら生きてるのが。
人間なのよね。
こういう物語に、
「だからどうなんだ?」
って結論を求めないで。

『人って
 ただ夢中に生きてると
 狂ってるみたいね』

ってさ。
おもしろくなっちゃう映画でした。

こういう映画って、
見てると、旅に出た気分になるさ。



愛はとどまることを知らない流れ。



ジョン・カサヴェテス レトロスペクティヴは
キチジョージのバウスシアターでやってるの。
まだ何本も見たいのがあるんだ。
サービスデーとかに、いこうかしらと。