<神童・天才・凡人・ろくでなし>吉田兼好児の速筆エッセイ集「土佐日記」より 人生は“春夏秋冬”夢物語
◆念願の大企業に入社しましたね!・・結婚と仕合せの素晴らしい夢舞台の貴女です・・・・。しかし、やっぱり・彼は「まれ」、ただ者じゃないわ!、そうだわ!・彼は無限の可能性を持っているのよ、行く末はノーベル賞だって夢でないかも!、そう信じて・・・私は彼と結婚しました。彼の頭脳は、私が想像した以上に素晴らしい、そう信じて彼と一緒になりました・・・私の夫は他のどの方の旦那様よりも、頭脳明晰で素晴らしい、”最高” と信じていました・・・。そのうち、夫の頭脳は、無限な可能性どころか極く普通、ありきたりの頭だ、と気づき始めました、時が経つにつれて、いやむしろ、夫の頭は、もしかしたら、私より劣っているかもしれない、と感じる様になりました、そして、街やデパートの買い物の時、偶然、昔の友達に会って、ちょっと立ち話をしたりする時、彼女にそっと寄り添っている・優しそうな彼女の旦那様を眺めると、いいな~!・羨ましい!、ほんとうに、彼女は・・・、それに比べて・・・家のデクノ坊亭主は、まったく・どうしようもないわ!・・、ますます、友達が、凄く羨ましく見える様になりました、ああ、私の夢は、こんなんじゃなかった、このままでは、私の夢は何処かに飛んでしまう、ああどうしよう、このデクノ坊亭主と連れ添っていると、もう駄目、でも・もう少し、、此処までやってきたから、もう少し、夫の変わるのを待ってみよう、そう考えて、仕方なく、また辛抱することに決めました、でも・でもしかし、夫は何も変わりません、私が夫に託した夢・私の幸せを返して!、もう後がない、この年になると、そう思うと、もう居ても立ってもいられなくなりました、来月に、デクノ坊亭主の退職金が出る、そして、二人でヨーロッパ旅行に行くことになっている、そうだ、私、もう我慢できない、このままでは、成田空港に着いたら、離婚しましょう!、と切り出すつもり・・・もうこれ以上、デクノ坊亭主とは暮らせないから!・・・。