吉田兼好児のイギリス旅日記 (5) 釜飯同僚 THE WINGS OF SHIP

 

久しぶりにピーターウエブスターに会う。何年か前にソールズベリー(Sailsbury)で会って以来である。彼の事務所にエディの車で向かう・・・30・40分走ったかな?、サザンプトンの近くウインチェスター郊外のヴィレッジ・ダーレ―(Durley)に着く。ピーターはCP(Cathodic Protection)の学者ジョン・モーガン企業研究所で同じ釜の飯を食った旧友である。「ハイ・ケン、元気かい?」、ピーター!元気だよ・・何とかね・まあ、日本で適当に生きてるよ・・今回はジェフの墓参りの帰りだよ・ピーター、「ジェフか~・残念だよな~!、まだ若すぎるよ・彼は・・ケン、オマエさんはジェフとずいぶん長く仕事で付き合っていた、と聞いたが?」、そうだよ・ピーター、ジェフはかれこれ40年の家族付き合いだったよ、「そーか!・ケン、それは寂しいだろう?・・、しかしジェフは立派な奴だったよ・なあ~ケン」・・・。ピーター!、今回はエディにお世話になってウインチェスターで遊ばしてもらっているよ・・、仕事はどうだい?ピーター、「ケン、仕事は週に3日程度だよ、海外向けのCP調達を手伝っているよ・相変わらずだよ」。ピーターもエディも、そして僕もCP(Cathodic Protection)の同じ釜飯仲間である。◆1960年前半、ケンブリッジ大学院に二人のCP研究学者がいた。一人がジョンH・モーガン、もう一人がケイG・バークリー(Berkeley)だった。モーガンは海洋・造船のCP専門学者で、バークリーは陸上・パイプラインのCP学者、この二人の学者は大学院当時に大手企業のスポンサーがつき、それぞれ独立して自分の会社研究所を設立した。エディは学者バークリ―が設立した企業研究所の出身で、ピーターと僕は学者ジョンモーガンが設立した企業研究所の同僚である・・・。「皆でランチに行こう!」、とピーターより声がかかる。彼の事務所から15分程車で行った処にそのPUBは在った・・、周りは緑一色の農園が広がっている・・、PUBの入り口にはちょっとした木々もある・・その茂みの中で、擦れあう葉音に混じってかすかに響いてくる近くで流れるストリームの囁きも意外と心地よい・・、“あ^あ”平和だなあ~・此処はダ―レ―か!。PUBの名前は「BRUSH MAKERS」、ピーターの馴染みのPUBらしい・・それにしてもこのパブ名!、先祖代々引き継いできた職業をそのまま名前にした様だ・・そうとう年季が入った頑固なオーナーだよ・きっと・・、やっぱり・な、ランチメニューはイギリスの田舎の家庭料理そのまま、素朴!。ランチは全員にピーターのおごりである。ピーター・ありがとう、美味いよ・これは!・・・、しかし・ちょっと量が多すぎるね・・・。デザートは?・ケン、飯が多すぎたからね・コーヒーでOkayよ、ありがとうね・ピーター。日本から持参したプレゼントをピーターに手渡す・・・、「ありがとう・ケン!」・・。1975年当時のウインチェスター時代の写真をピーターに見せる・・、「ケン、懐かしいね~!、これ・ジャネットだろう?、これは・サンディかよ?、そして・これは・・・ブライアンホワイトに・ジェフノークス、これは誰かな?・・・もしかして・ポールスローン?・・・彼女はキャロラインだね?・ケンの秘書だったよな?、キャロルは今オーストラリアに住んでいるらしいよ?、孫もいて好いおばあちゃんになっている、と聞いているよ・ケン」、ジョンも若いね・この頃は・・。ピーターは、この時代はジョンの処には居なかったのかい?、「ケン、僕はこの連中の後に入ったよ、でも全員一緒に働いた仲間だよ」・・・。処で・ピーター!・・、「何だよ?・かしこまって、どうしたんだよ?ケン」、もうひとつ・ピーターにプレゼントがあるんだよ・・・、「エッ!、まだあるっ!?、ケン・悪いな~、それは・それは、アリガトウ!」・・、この本をプレゼントするよ・・日本語で悪いね!・ピーター・・、「これ・ケンが書いたのかい?・・、“オッ!”・FLYING SCOTSMANだ!、タイトルは何て書いてあるかい?・ケン」、タイトルかい?・そうだな~あ、この漢字はSHIPだな、そしてこの字はWINGかな?・・、「ナルホドね・・“THE WINGS OF SHIP” ?」・・・、“ほら”ピーター・この本の最初のページを覗いてごらんよ、さっき見せた写真と同じものが出ているだろう!?・・「どう~れ、“オッ”本当だよ、ウインチェスター!・ジョンモーガン時代の仲間達だよ!、驚いたね~え!これは・・・」、そうだろう~?、この本はね・ピーター、僕がウインチェスターに滞在していた頃、週末に休みをとってね・エデンバラに住んでいる友人の“ピータートレイシー”に会いに行った時の事を“笑い話”にした本だよ・・、「ケン!、ところで・この本はどこで売っているかい?」、AMAZONだよ・ピーター、「じゃあ、イギリスでも買えるね・・English Versionはあるだろう?仲間に言ってあげるよ、ケン」、それが・残念ながらピーター,英語の翻訳本はまだ出てないよ・・、誰かイギリスでやってくれる翻訳家はいないかい?・・、AMAZONのフネノツバサ(船の翼)THE WINGS OF SHIPのサイトは、これなんだが・ね・・・。

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