<孫と衣装>黒鯛釣り師 早朝の会話 ライオンの眠る街

おはよう!名人 どうです?、「ま^あ、ま^じゃ」、ちょっと見せてね、おお!凄いの釣ってるじゃない!これは・凄いですね、50センチはあるんじゃないですか!、「まあ、たまには、こんな爺さんみたいなやつが腹をすかして偶にはくるがよ、この時期は、」、もうだけど・それ以上大きなのは来ないじゃないの?、「阿呆云うたらいかんぜよ・オマさん、孫も釣ってやらんと・かわいそうじゃろう、クロは爺さん婆さんに、それに孫まで連れだって散歩しゆうがぜよ、しょう・家族が皆な仲がえいぜよ、」、そうだね・名人は家族思いだし、それに何んと云っても・名人はフェミニストですね、「当たり前田のクラッカーよ、ワシはチャーチルが好きぜよ、」、は~あ??、いきなり・チャーチル?、あの・イギリスのチャーチル首相?、「そうじゃ、それが何か問題あるがかよ、ワシがチャーチル好きで、」、いや・そう云う意味ではありませんが、そ・そんなに、睨まないでよ、ああ怖い・短気だからね名人は、「ワシはチャーチルの帽子と葉巻姿が、ただ好きなだけじゃ、」、いや・そ~ですか、、土佐人は新しもの好きだからね、、名人・たしかにあれは格好いいですね、そう云えば・名人、吉田茂もチャーチルみたいな格好してたんじゃない?、「吉田茂?、ああ、そう云えば・そうだな、イゴッソーは新しいもの好きよ・舶来の変ったものにはすぐ飛びつくし、人真似もうまいぜよ、」、処で名人、生まれは何処です?、「何でそんなことを訊くかよ・オマさん、ワシは黒鯛釣り以外の事は云わんがぜよ、」、まあ・そう云わないで、僕は、釣りが好きで好きで、東京からアイターンで土佐に来ましたが、何分まだ日が浅いし、土佐のことはよく知らないのでね、ぜひ教えてくださいよ・もったいぶらないで、もしかして、名人はイゴッソーで気が短いし・直ぐに僕をバカヤロウ呼ばわりするから、吉田茂総理の出身地と同じ宿毛(すくも)ですか?「宿毛(すくも)?、ありゃ・西じゃよ、ワシは東の生まれじゃよ、室戸の手前・田野ぜよ、」、田野!?、あの有名なイゴッソー首相の生地の!、「オマさん、イゴッソーとはなんぜよ、誰ぜよ・そんなことを云ってる奴は、」、でも・いるでしょう?イゴッソー首相が、田野出身の、「オマさん、何んちゃ・知らんの~お、あの御方はイゴッソーのまだまだ上じゃよ・ライオンぜよ、」、ライオン?、何ですか・ライオンって、「若い者は何んちゃ・知らんの~お、まったく、大学まで行って何を勉強してきたがぜよ・オマさん!」、すみません・勉強不足で、、朝から名人に怒られるとは・ね、「何をぶつぶつ云うてるがぜよ、ライオン云うたら・ライオン宰相浜口雄幸先生のことぜよ、ワシの実家の偉人ぜよ、舶来好きの吉田茂首相はイゴッソーで短気じゃが、浜口雄幸先生は舶来人真似は皆無・何事も一旦決めたら不動精神でガンと喰らいついてやりとげる野生のライオンみたいな総理大臣よ・浜口雄幸先生は、実家の街は皆な尊敬しているぜよ、」、いや・はや、土佐は怖いね、イゴッソー馬鹿野郎の総理・精神不動実行ライオンの総理、たしかに・土佐はごついよ、ところで名人、麻生太郎さんは、吉田茂首相のお孫さんですね!?、彼もイゴッソーの血筋でしょう?、「誰ぜよ・麻生さん?、ああ・あのセメント屋の社長さんかよ、そう云えば・土佐によく来るぜよ、」、えっ・セメント屋?、そうかな~あ?、そうです・その麻生さん、「あれかね、リョウマやイゴッソー首相やライオン宰相に比らべりゃ、小粒じゃが・の~お、、まあそう云えば・そうだな、彼も新しもの好きじゃ、たしかに・お爺さんの真似は上手いのう~、イゴッソーの血かねや?あれは、けっこう笑うと愛嬌があるがの~お、最近はよく外国に出かけてるそうだが、孫にも衣装と云うけんど、、イゴッソーのお爺さんは、“バカヤロウ”とは云わなくても、ちょっと・呆れてるかもな~あ、、でもな~あ・ありゃどうみても、マフィアぜよ、」。

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