<空飛ぶ鉄女と戦艦三笠>吉田兼好児のセピア色ノートより 

◆サッチャーとフォークランド戦争の記憶は、古い日本での出来事を昨日の事の様に甦らせてくれます。サッチャーが首相になった頃、僕は英国重工業企業体ヴィッカースPLCグループ・ニューカッスル本社ミッチェルベアリング社の日本市場担当マネジャーをしていた。ヴィッカースは「戦艦三笠」を製造した英国国営企業であるが・・僕が勤めていた当時、国営から民間への分社化が進んでいた、航空機エンジン・ロールスロイスや垂直離着ハリヤ―機など部門は国営・そのまま、自動車ロ―ルスロイス・戦車・造船機械・医療電子産業機械などは、(民間)ヴィッカースPLCグループ・53に分社化移行された。僕が所属するヴィッカースミッチェルベアリング社部門はその中の一社であった。その頃、日本では国際入札といっても名ばかりで、産業機械分野は国産優遇の仕様や納期などの規制で輸入製品に関しては、成約上での非常に高いバリアーがあった。サッチャーがイギリス首相になった頃、ある産業機械分野の国際入札が日本大手企業で行われた、わずか日本円で六千万円程の契約であったが、英国製品のトップセールスレディとして、サッチャー首相が急遽日本にやってきたのである。驚いたのは僕だけじゃなく、日本企業スタッフも同様に大変驚いた。日本の首相はこんな輸出契約額じゃ絶対に動かない、ロッキードクラスの大型契約額じゃないと。何時でも何処でも英国の為に気軽に飛んで行動した・硬くて重い不動の鉄女・サッチャー首相を偲んでみた・・・。

 

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