<クラリネットの音色>吉田兼好児の速筆エッセイ集「楽器の話」。ベニーグドマンとチンドン

 

ジャズのクラリネット奏者に、どうしてクラを始めたの?、と、訊ねると・十中八九、こう応えてくれる・「映画ベニーグッドマン物語」を、初めて観て・ね~!と・・・。僕の親友のクラリネット奏者も・やはり、ベニーグドマンだった!・・・。すっかり感動して、何回も何回もこの映画を観てね!・・その音色に魅せられて、それで結局・クラリネットを始めたんだよ!・・」と、しかし、これだけじゃないね!、やっぱり、これがきっかけで・クラを始めるようになったかもしれないね、と・・・『子供の頃に・これがやってくると、後を追っかけてね!どこまでも・ついて行ったものさ!、なんとも言えなくてね!この音色がたまらなくてね!、夕暮れに母に連れられて近くの商店街に買いものに出かけた時など、これが練り歩いて来ると、今まで薄暗かった店の灯も、“ぱっと”、華やぐだろう!・これが良かったのさ!、それで・母の言うことも聞かずに、隣街まで追っかけまわして・ね!、家に帰ったら夕食も終わって!親父にも母親にも怒鳴られてね!・それほど、この音には子供心に感動してね!・・・』、と“チンドン屋さん”の話だった・・・・。

◆好き昭和の商店街は、秋風が吹き始めると何処からともなく聞こえてきた懐かしい響きであるが、最近はあまり聞こえて来ないね~!・ちょっと寂しい~!・・・・、ただ何となく・この音が無性に聞きたくなる・・・・。

 

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