自称“セロニアス・モンクの孫”を名乗る米・新世代型ジャズ・ピアノ・トリオを発見!! | SwingJournalStaff(スイングジャーナル スタッフ)のブログ

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ジャズ専門誌「スイングジャーナル」のスタッフによるオフィシャル・ブログです。取材,編集などに追われるジャズ三昧の日常の中で遭遇した,興味深い出来事をお伝えしていきます。

「ジャズは死んだ」もしくは「Jazz is dead」,こんなフレイズをよく目にする様になってから久しい気がします。
しか~し,そんなことはございません! 今も巨人たちが残した素晴らしい音楽は現代の若いフィルターを通して次世代に脈々と受け継がれているのです。
ワタシたちの知らない所で次のジャズ界を担う天才たちが世界の各地で産声をあげているのです。

のっけからアツさ120%でスミマセン。
というのも先日知人から届いた一通のメールがワタシにアドレナリンを注入してしまったのです。
そのメールには「最高にゴキゲンなバンドを見つけたからチェックしてみな!」というメッセージとともにYouTubeのURLが貼られていました。
バンドの名前は“Jacob Fred Jazz Odyssey”。
調べてみるとBrian Haas(p,key),Reed Mathis(b),Jason Smart(ds)というオクラホマの片田舎出身の若者によるトリオ(実は昨年解散し,現在はBrian Haasのみ残っている…残念!)だということが分かりました。
また,彼らの代表作『All Is One』の中に<Thelonious Monk Is My Grandmother>という曲があり,自他ともに認めるモンク・フリークとして知られているそうです。
実質的なリーダーのBrian HaasとReed Mathisのふたりはもともとクラシックの神童として地元オクラホマでは有名だった存在で,弱冠16歳でタルサ・フィルハーモニックのメンバーとしてオーケストラ・デビューを果たしています。
そしてジャズは独学で習得し,ひたすらモンク,マイルス,ミンガス,パーカー,コルトレーン,ジミヘンのソロを耳コピしていたそうです。
こうした若手ミュージシャンがジャズに正面から対峙し,料理している様を見るのは大変うれしいことです。
ジャズはまだまだ死んでない! これからもこう断言させてくれるジャズメンがどんどん出てきて欲しいものです。

さて,百聞は一見にしかずといいますので,彼らがブラジルのジャズ・フェスでモンクの<アイ・ミーン・ユー>とミンガスの<フォーバス知事の寓話>を演奏した動画をご覧下さい。
ジャズの未来は明るい様です!
(編集部・あずきざわ)