その彼はゲームで知り合った子を好きで付き合っていた。
彼女は一般人。
どのようにして知り合ったのかは忘れてしまったけれど、とにかく彼は彼女のことが大好きだった。

あたしが辞めるという話しに対して、いかに自分は彼女のことが大好きだということを話した。

何がいいたいのか分らなかったけれど、彼の話を聞いているととても穏やかな気持ちになれた。

でも聞いている内に段々と分かってきた。
もっと本質を見抜けよって言っていた。
信と恋人を組んだり、啓二や陽輔となんて理解出来ないよと言った。



悠太と組んだのは良かったけど、でもそれよりも勇と組んだ方がよかったと思う。
俺に彼女がいなければさゆと組んでも良かったけど(笑)



確かにそうかもしれない。
悠太と彼はあたしをとても穏やかな気持ちにさせてくれた。
あたしは本当はそんな気持ちと時間を求めていたから。


残念ね(笑)
でもあたしはあなたが彼女を大事にしている姿が好きだからいいんだ。


そんな言葉を交わして離れた。


他の人にもそんな感じで挨拶をした。
引き止めてくれたり、寂しがったりしてくれた。
そして最後に声を掛けたのは勇。
わざわざあたしのところまで飛んできてくれた。


だから俺が守るって言ったのにと言われた。

そう言われても勇には彼女がいたし、嫉妬されるのはもう沢山だった。
それでなくてもお互いの相手から嫉妬されていたから。

勇とは本当に恋人になるタイミングが合わなかった。
それはとても残念だけどゲームを越えても付き合いが続くのはきっとこんな距離感が大事だと思う。
だから構わなかった。

逆に続けられるから勇は特別あたしを引き止めるようなことはしなかった。


挨拶周りも終わりだ。

時間は1時半。
明日も仕事なのに随分遅くまでこの世界にいてしまった。


さぁ、ログアウトしよう。






と…するとじろーがログインした。