しばし筆を休めていた期間に「秀逸!」と思わず膝を打ちたくなる発見があった。




「不安がひとつあれば、希望をふたつ探します」




前田美波里さんが出演している【資生堂 エリクシールプリオール】 のCM。

登場するやいなや、勝手なる「私的CM好感度・2008年ベスト1」に輝いてしまった。



Why?


ありそうでなかったでしょう?



前田さんの、年齢を超越した美しさもさることながら、ストレートかつ誰もがどこかで渇望し

ていた、しかし気付かずに至らなかったであろう鬱々とした日常の色彩を一言で変えるよう

なキャッチコピー。

(このあたりの企業戦略には毎度感心しきりである)



不安は、あくまでも不安でしかないだろう。



多くの人々はおそらく一瞬でもこう思ってしまうのではないだろうか?

不安や不幸の渦中にいる間は、どんなに優しい光が射していようとも自らでは簡単に気付

かないものである。


ましてや「希望」なんて・・・いったいどこにあるのか?見当すらつかないだろう。

形は?色は?その感触は?



希み、望み・・・



「希望」がどこにあるかは別として、上記コピーは「わからないなら、とにかく数で勝てるんじゃ

ない?あなたが生きている範囲の中で色々搔き集めればいいんじゃない?」と持て余した焦

燥感をやんわり肯定しているかのように思える。


この「数」というのも、カウント対象は人それぞれ、解釈さまざま。

年齢という捉え方もあれば物質的数量、重さ・・・おそらく、個々の人生を取り巻く数値である。



計り知れない、簡単なようで無限大である「ひとつ」であり「ふたつ」なのだと私は解釈している。


それが前へ、上へ行こうとする気持ち・・・つまり「希望」であるならば、おそらく今この瞬間から

の人生、もう少し生きてみてもいいかな?と思える何かに遭遇できるはずなのだ。



「希望」の同義語は「信じること」なのだろう。


間違いなくそうであってほしい。



明日を重ねることさえ憂鬱で苦しい時もあるだろう。

絶望の度合を公平に機械で測れるのであれば「測定不能」とオーバーしてしまいそう!とでもた

とえようか。



そんな時には資生堂のサイトへジャンプして、100回ぐらいこのCMをプレイすればいいのである。



気がついたら希望の数は、いつの間にか200に増えている。

絶望の対象が加齢なのであれば、200通りの美容法を試してみればいいだけなのだ。





併せて、懐かしの名ドラマ「岸辺のアルバム」 (八千草薫さん主演)の主題歌でもある、ジャニス・

イアンの「Will you dance?」が挿入歌として印象に深みを与えていることも大きい。


ジャニスの声にはかつてより無条件降伏なのだ。

唯一無二とはこのことか、と未だもって証明をしている。



このブログでも幾度か綴っているが、映画「ユーリ」のサントラに収録されている「I dance alone」

は.,知る人ぞ知る名曲中の名曲である。

(サントラは絶版しているので何らかの形で手に入れてほしい。コーネリアス氏のアレンジバージ

ョンにて是非お聴き頂きたい)




Will you dance?



I dance alone.



偶然なのか、計算され尽した運命なのか・・・



どうやら、人生というのはくるくると、掛け合いながらダンスを踊ることに近しいらしい。