たんなるメモ代わりです。
・ 或いは、情熱とは、相手の立場を無視する事かも知れませんが。
・ 弱虫は、幸福をさえおそれるものです。
・ 貧富の不和は、陳腐のようでも、やはりドラマの永遠のテーマの一つだと
自分は今でも思っていますが。
・ 女性というものは、休んでからの事と、朝、起きてからの事との間に、一つの、
塵ほどの、つながりをも持たせず、完全の忘却の如く、見事に二つの世界を
切断させて生きているという不思議な現象を、まだよく呑みこんでいなかった
からなのでした。
・ 背後の高い窓から夕焼けの空が見え、鴎が、「女」という字みたいな形で飛ん
でいました。
(太宰治/人間失格)
近頃読書に耽る時間もないのですが、どうやら古典回帰の気配が、あり。
太宰のように、滲み浮かぶ筆圧と「戦いながら」読まざるを得ない文章は、案外嫌
いではありません。