ヤスヒコはボーとしていた

倉庫の中は ひんやりと冷たい空気
一歩外に出るとすぐ体温上がる 
夏の始まりと言うよりは 真夏 真っ最中
吹き出した汗が首すじをつたう  

チハルと あの箱を売る方法を相談する為
事務所で落ち合うと 電気代を節約するからと
倉庫の隅で 話し合う

倉庫の中は 少し肌寒い  ずーとそこにいると
じわじわと身体が冷える 

その為 少し話しては 外に出て 汗をかき
また 倉庫に入る 繰り返している間に二人とも
具合が悪くなって頭もボーとして来た 

するとチハル 

『 私コンビニ行って何か飲み物を買ってきますね、  』

『 はぁ お願いします🙇⤵』
ヤスヒコはもはや ヌケガラ状態

すたすたとコンビニから戻ったチハルは 
少し嬉しそうな顔で袋から 飲み物を取り出す

『 はい、ヤスさん! 好きなの取って‼ 』

袋の中には 

ビンに入った甘酒 

缶入の温かいオシルコ 

飲むヨウカン 

選択に困る😓 なぜこの暑い中
 甘くて濃いセレクト 
余計 喉が乾きそうな物ばかりチョイスなさる

チハルは 悪びれる様子もなく 
笑顔で 『さぁ さぁ 遠慮なさらず 』
 と 進めてくる
断る 交渉術も必要なんだな
三択用意されると 逃げ場がない

その様子はまるで 数年前
 中国に旅行に行った時 
どや街を歩いてたら 少年に呼び止められ 
慣れた日本語で 
『 兄さん 喉乾いただろ スイカ食べるか?』
と 銀色のたらいに
ちょと濁った水がはってあり
 少年の足も一緒浸かっている
 足元に一緒に浸かっていたスイカ
断る暇もなく 
少年はスッとスイカを取りだすと
 慣れた手つきで
 自分のTシャツで水滴を拭き取り
ザクザクと包丁で切り スイカを手渡して来た

スイカを一口食べる 
ぬるい 甘くないスイカ 
断りずらい環境  

いくじなし  自分に対してつぶやいた

チハルは笑顔のまま じーと
 ヤスヒコの様子を見ていた。