可愛い猫たちが街中を自由に闊歩。日暮里駅方面から訪れると、夕日の美しさでも知られる《夕やけだんだん》と呼ばれる階段を降りたところに貫かれる谷中銀座。映画やドラマのロケ地としても知られるだけあり、60軒もの店が立ち並んだレトロな雰囲気は、老若男女問わず支持を得ている。そんな谷中銀座の中でも特に存在感を醸し出しているのが《和栗や》だ。

 

 その店名の通り、一歩足を踏み入れれば‟和”全開の店内は、ほっこりした気分になること間違いなし。茨城県笠間市岩間の栗のみを使用した製品を扱う栗専門店で、酒類、香料を一切使わず作りたてを提供。そんなこだわりの味を求め、平日でも多くのスイーツ好きで賑わっている。

 

 

 この店で絶対に食べてほしいのが、9月中旬から期間限定販売される希少種《人丸》を使用した秋限定のモンブラン《HITOMARU》。鮮やかな黄色、上品な薫り、栗本来のしっかりとした味わい……スイーツ世界遺産があるなら、すぐさま認定されること間違いナシ‼ 特別感満載の和スイーツは、年齢、国籍、時代を超えて愛されるだろう逸品だ。また通年食べられる《モンブランデセル》をはじめ、春はイチゴ・夏はメロンを使う《モンブランパフェ》などの季節限定メニューも充実。秋以外の季節でも年間通して絶品メニューを堪能できるので、ご安心あれ。

 

 目指しているのは《一流のお鮨を食べる感覚と同じような感覚で、食べていただくモンブラン》。素材選びはもちろん、絶妙なバランス感覚や温度の管理、タイミングなども考えぬかれているため、 モンブランであるに関わらず持ち帰りができない。皿という店主の絶対的領域でしか完成されない繊細な形状、味は遠方からも足を運ぶ価値があると断言しよう。

 

 

 そんな店主の素材へのこだわりは、公式サイトの《素材について》というページを読めば一目瞭然。溢れるパッション、口にする客の身体までを心配した店主の思いを読めば、涙というスパイスも加えられ、死ぬまで忘れられない思い出の味へと変わることだろう。

 

 外国人旅行客も多い谷中銀座だけに、食べ歩き用に栗のソフトクリームも販売。驚異的なリピーター率を誇るというのも納得の絶品ソフトクリームは、谷中の街ブラの楽しさをさらに倍増させてくれる。

 

 《和栗や》で栗の奥深さを堪能し、至福を得て谷中銀座を後にする頃には、

空は一面の美しい“和栗色”に染まって見えた…

 

 

【和栗や】

住所/東京都台東区谷中3-9-14

電話/ 03-5834-2243

営業時間/11:00〜19:00(店内飲食LO 18:30)。春期、秋期の繁忙期は休みなし。それ以外の定休日は月曜日

公式HP/http://waguriya.com/tokyo.html

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