再開発により、利便性の高いビジネス街へと様変わりした赤坂。ビックハットのお膝元とあり、芸能・映像関係者も多い。そんな赤坂で異彩を放っているのが、赤坂駅からほど近い場所にある明治28年創業の老舗『相模屋』

 

 持ち帰り専門ということで、ショーケースには商品が大きさごとに陳列されている。イートインスペースはないはずだが、店内に入るとほんのり良い香りが……! 店内の奥は工房になっており、そこにある巨釜で炊かれる天草のようだ

 

 伊豆七島産、⻄伊豆産の天草を数種ブレンドした寒天は、防腐剤保存料不使用にこだわった四代目によるプロの手仕事‼ コシがありプリっとした寒天は、これぞ昔ながらの味……‼ それもそのはず。製造から販売まですべて店内で行い、少量生産にこだわっているというメニューは、創業以来変わらぬ味を保っているという。有名ホテルやパーラー、喫茶店などにも卸しているとあり、有名人にもファンが多いそうだ。

 

 

 人気メニューはあんみつ。塊のまま販売されるカンテン、甘味の王道・あんみつは、黒蜜か白蜜のどちらかを選べるが、男なら黙って2種類購入! 究極の選択だが、どちらかを選ばなければならないという人は……甘さを堪能したい人にはコクのある濃厚な黒蜜。さっぱりとした白蜜は女性にお薦めする。

 

そんな相模屋でぜひ食べて頂きたいのが、豆かんだ。寒天、蜜、豆と非常にシンプルな構成。「出来るだけ作り立ての風味を生かすため」寒天は固まりの状態で販売していることからも、店側のこだわりが感じられる。あんみつは1人前から販売されているものの、こちらの豆かんは3人前のみ販売。男性3人で食べるには正直物足りない量のため、2人前として堪能するほうがいいだろう。

 

 

 歯ごたえがしっかりとした豆に上品な寒天、そして濃厚な黒蜜……。頑固おやじに半歩後ろを歩く奥ゆかしい母親、元気一杯の子どもという、まるで古き良き昭和の家族を彷彿とさせる絶妙な味のハーモニー。きっと誰もが、懐かしい気持ちになれるはずだ。

 

【赤坂 相模屋】

住所/東京都港区赤坂3-14-8

電話/03-3583-6298

営業時間/月~金 10:00~19:00、土 10:00~18:00

定休日/日曜・祝日

公式HP/http://www.akasaka-sagamiya.co.jp/

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