患者さんの回復ほど嬉しいものはない。


救命センターでは、九死に一生を得た患者さんと向きあう事が多く命の大切さなんかを目の当たりにしていたわけだけど、今の病院はそこまでsevereではないにせよ、少しずつ回復する患者さんがいるもんです。


今日はうわ~!この患者さんこんなに良くなったんだって思った2名の患者さんについて書きます。

一人目は、精神科疾患が既往にあり、薬剤性の急性腎不全で入院していた人。


3日前は、四肢抑制され、コミュニケーションは取れず、夜は独語で同室の他患者から、苦情が出るほどうるさかった。意識もはっきりしないもんだから、食事も中止。24時間の持続点滴と、急性腎不全から慢性腎不全に移行しないよう、利尿剤を使用し、強制利尿して一日尿量が5000mlくらい出てたっけ。(ちなみに一般の人の一日尿量は800~1600ml くらいです)


でも、その甲斐あってか、昨日勤務したときは、○○さん、今日からご飯始まりますと、言われ・・・・え??


あの人ご飯食べれるんですか?っていうか、会話できるんですか?


『もう、だいぶレベル戻ってるよ、抑制も取った、昼は車いすに乗ったよ』って同僚から返事が。


情報収集を終え、ラウンドするとその人がいたはずのベットに知らないおじさんが寝てる。


あれ?新患さんかな?ってよく見たら、○○さんや~ん!!


そして、はいはい、会話成立しますし、3日前はアル中でどうしようもないようなおじさんやったのに、なんか顔もすっきりして、見違えた。っていうか別人。


ご飯も自分で食べてたし、聞きわけもいい(笑) 尿道バルーンはまだ入ってたけど、朝抜いてもらえるかDrに確認。退院の日も近い事でしょう。



2人目は、肺炎、蜂窩織炎、脳梗塞後で失語症と下半身麻痺があるYさん。


3日前は、酸素投与、絶食、点滴で体力低下も著しく、ぐったり。発語もあまりなかったのに、昨日はなんか表情が良くなってたし、酸素もOFF。失語があるから聞き取りにくいけど、一生懸命何かを伝えようとしていた。


夕食が来て食事介助する。食べれるんかな?誤嚥せ~へんかなと心配やった。奥さんがいたんだけど、奥さんも高齢で、Yさんの横に座ってYさんが食べるのを見学されていた。

そしたらなんとYさん、奥さんに向かって


『お前が食べさせ~』って、はっきり聞こえましたし!!


え?Yさんって亭主関白?それとも奥さん大好き?私じゃ役不足かしら(笑)?

そんな事を考えつつも、高齢者は何かと遠慮される事も多いので


『Yさん、私がお手伝いするから遠慮しなくていいですよ。』って声かけたら、


『そう?ありがとう』


って返ってきた。3日前とは考えられないくらいい食べっぷりに私も嬉しかった。


夕食後車いすに乗りたいと言い出したので、移動。10分で疲れてベットに戻ると言われたけど、

それでも、自分の意思でやりたいことが伝えられてADLが上がるなら、忙しい準夜でも、他に患者が20人いようが、やりますよ。


翌朝は車いすに移動して朝食を食べた。なんとほぼ全量摂取!!


『Yさん、奥さんのこと大好きでしょ?』

って聞いたら、ニマ~っと照れ笑いされた。


かわいい~Yさん。


朝食後やっぱり疲れて、ベットに戻られた、しばらくしたら看護婦さーんと呼ばれ行くと、


『家に電話して、早く来るように言って』


と奥さんに早く会いたい様子だった。奥さんは毎日面会に来られているし、家の用事もあるだろうし、正直私たちはこんなことでいちいち家には電話できません。




人間は元気になったら、わがままになっていくもの(苦笑) でも、こんなわがままが言えるほど元気になって嬉しい。と感じた夜勤明けでした