ぼろぼろになったわたしは
結婚すればそこから救われると思った
子供は要らない
自分のDNAをぜったいにこの世に残したくないから
自分のDNAを受け継いだ人間が、自分に育てられた人間が、しあわせになれることなどありえないから
自分の子供であっても、自分以外の人間のしあわせを心から願うことなど、わたしにはできないから
いまもそう思ってる
あの頃からずっとそう思ってる
自分に自信がなくて、大嫌いで
そこが変わらなければ
誰といても救われるはずはないのに
永遠の愛を誓えば救われると思っていた
自分を愛せないわたしには
誰も愛せないのに
愛など誓えないのに
愛などわからないのに
だから救われなかった
そしてひとりになった
孤独で、心を閉ざして、節電対策で暗い街の中で、ひとりぼっちだった
だから4月にいまの職場に来たとき
わたしはぼろぼろだった
そんなつもりなかったけど、いま思えばぼろぼろだった
すべてに後ろ向き
そんなわたしを変えてくれたのは
いまの職場の人々だった
信じられないほどにやさしくおだやかな人々
みんないつもやさしくて暖かくて
自分の都合で少なからず残念な思いをさせ、迷惑をかけたわたしに
最後まで時間をさき、こころよく、いろんなことを教えてくれる先生方
いつも笑顔で話しかけてくれた看護師さん、技師さん、研修医の先生方
ひらかないつもりだった心が、自然に少しずつひらいて
気づいたら、離れがたいほど、居心地のよい場所になっていた
傷を癒したのは時間だけど
この場所でなければ癒えなかった
安心できる場所で、そっと傷を癒せたから
また飛べると思えた
前向きになれたのは、あなたたちのおかげです
大好きです
ずっとここにいたいとも思う、けど
もう陽がのぼるね
そろそろ行かなきゃ
いつまでも同じところにはいられない
でも
ぼろぼろだった昨年の4月に運命のめぐりあわせでこの場所に来て、あなたたちに出会えたこと
ほんとうにしあわせでした
いま毎日とてもおだやかな気持ちです
ほんとうにほんとうに、ありがとう