ラジオやテレビの世界には、「裏送り(うらおくり)」というちょっと面白い仕組みがあります。これは、ある放送局では放送されていないけれど、実は裏で別の放送局向けに番組を送っていることを指します。
たとえばラジオのプロ野球中継では、キー局(中心となる放送局)が「巨人対ヤクルト」の試合を放送している一方で、同じ時間に「横浜対広島」の試合を広島県向けに裏送りしている、というケースがあります。キー局のスタジオでは複数の番組が同時に制作されていて、そのうちの一つが特定地域の放送局に向けて送られているのです。
この裏送りされた番組は、送られた側の放送局がそのまま受け取って放送します。聴くには、地元の放送局を通じて聴くか、ラジコプレミアムなどのサービスを使って地域外の放送を聴く必要があります。
裏送りはスポーツ中継だけでなく、キー局がネットしていない時間帯に、特定地域向けに番組を送るケースもあります。業界では当たり前のことのようですが、最近この言葉を知って、放送の裏側って面白いなと思いました。
つまり、放送局の番組はキー局の放送がすべてではなく 、他のスタジオでは別の地域向けの番組が流れている可能性もあるということ。そんな「もうひとつの放送」があると思うと、ラジオやテレビの世界がちょっと広がって感じられますね。