明後日は母の日ですね。

 

私は、若い頃から母の日とお誕生日には母と一緒にお店に行き、母の欲しいものをプレゼントするということを続けてきました。

 

20年ほど前からは母が気を遣い「毎年もらっているし、もう沢山もらって欲しい物が無いからもういいよ。」と言うようになりました。ある時冗談半分に「来年はもう無いかも知れないよ。今年が最後のプレゼントになるかもしれない。」と言って、二人で笑いながら買い物をしました。それからは毎回その言葉を言い続け、いつの間にかそれを言うことでまた次の年もプレゼント出来るというジンクスを感じるようになりました。

 

ここ数年は認知症で言語機能を失ってしまったためその会話が出来なくなりましたが、毎年母の日とお誕生日にはプレゼントをあげていました。あげても以前のような喜んだ顔は見ることが出来ず、無表情のまま嬉しい気持ちを外に出すことが無くなってしまいましたが、心の中ではきっと喜んでいるに違いない、きっとありがとうと言ってるに違いないとずっと思っていました。

 

そして昨年の母の日。体調を崩して入院していましたので、退院してきたら例年どおりプレゼントしようと思い、エプロンと初夏の服を買っておきました。ところが・・・・・。プレゼントを渡すこと無く母は亡くなってしまいました。主を失ってしまったプレゼントたちは封を開けられることも無くいまだにそのままになっています。開けたら絶対に涙が止まらなくなると思いますし、母の目の前で開けることが出来ないという状況の中で、今の私にはまだ開けることは出来ません。

 

そんな気持ちを知ってか知らずか、先日息子が母の日のプレゼントと言ってブリザーブドフラワーを買ってきました。そして、「もうすぐ母の日なのにプレゼントあげないのか?」と言われました。今の私には母の日は本当に辛いです。何十年もプレゼントしてきた母がもうそこにはいないと思うと、買い物に行ってお店の母の日コーナーの横を通るだけでも何とも言えない気持ちになってしまいます。

 

長年続けてきたプレゼントをここで途切らせていいものかどうか、大きな葛藤に襲われています。お誕生日は10月ですので、亡くなってから初めてのお誕生日を昨年10月に迎えましたが、とてもお祝いなんて出来る精神状態ではありませんでした。ですから、誕生プレゼントは既に途切らせてしまいましたが、喪中に誕生”祝い”は相応しくないと考えても、明後日の母の日は”お祝い”ではないので、プレゼントを”お供え”という形であげたほうが良いのかどうか、よろしかったら皆さんのご意見をお聞かせ願いたいと思っております。