母が認知症になる前から肩の骨折が原因で歩くことが困難になり始める頃まで私と息子と3人で言っていたお店、ラーメン屋さん、おそば屋さん、カレー屋さん、等々。その中で、BIGBOYというステーキハウスにも月に2~3度行っていたのですが、そこの女性店長さんがとても良い人で、聞けばお住まいが私たちと同じ市内とのこと。お店は私のお家から車で20~25分ほど走った所、隣りの隣りの市にあるお店だったのですが、どこのお店も私がまだ実家に戻る前から母と息子が2人で何年も通っているところなのでお店の方とすっかり仲良しになっているところばかりで、BIGBOYもご多分に漏れず店長さんと仲良くなっていました。息子が仕事から帰って来るのが遅く、それから出かけるのでいつも食べ終わるのが閉店間際になってしまい、他のお客さんもいつの間にかいなくなっていることが多く、自分達が食べ終わった食器を厨房まで運ぶような、いつもそんなことをしていました。

 

ところが、そのお店が数年前に閉店してしまい、行くことも無くなってしまったのですが、先週の日曜日、ふと思い出し、食べたくなったのでネットで調べたところ、車で50分ほどの所にあることがわかりました。息子に「ちょっと遠いけど、久しぶりに食べたくなったから行ってみようか?」と聞いたところ「いいよ」ということで行ってきました。

 

グランドメニューを見ると、3人で行っていたあの頃と同じような料理が沢山あって、私がいつも注文していたものを久しぶりに注文しました。食べていると、他のテーブルの食器を片付けていた女性店員さんが「あら??○○さん?」と声をかけてくださいました。そうです、あの時の女性店長さんだったのです!!まさかそこにいるとは夢にも思っていませんでしたので、びっくりしたと同時に懐かしさがこみあげてきました。「似てるなあと思ったんですよ。」と言われ、「母が昨年の5月に亡くなってしまったんです。」と話したところ、とても残念そうな表情を浮かべてくださいました。

 

お会計の時、店員さんにお聞きしたところ、そのお店でも店長さんをなさっていらっしゃるとのことでした。

 

帰りの車の中で息子に「遠いけどまた来ようね。」と言ったら「また1つ行きつけのお店が出来ちゃったね。」と笑っていました。そして昨日、息子から「今度行く時にばあちゃんの写真持って行こうか?店長さん、見たら泣いちゃうかもね。」と言われ、「どうかなぁ。」とは言ったものの、いくら馴染みのお客さんと言っても店長さんから見たら沢山いるお客さんの一人にしか過ぎませんから、どう思われるかはわかりませんが、息子の気持ちを壊したくないので「持って行ってみようか?」と答えました。