姫のご報告 | ☆sweet-elle☆

姫のご報告

姫の闘病中は数多くの方々からの応援を有難うございました。
 
姫は10月26日15時、大勢の方に見送られ虹の橋に旅立ちました。
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命の危険はない手術と信じて託したのにこんな事になって頭が混乱しておりますが、姫の病気と手術での経緯についてご報告させて頂きます。
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なお、簡潔に・・・と思ったのですが長文になってしまいました。
皆様から頂いたご寄付についてのご報告とそのご返金については改めて別記事にて後日アップさせて頂きますのでその旨ご了承下さい。
 
姫の病気は当初『右大動脈弓遺残症』であると言う診断でした。猫には珍しいこの病気の手術経験がある獣医師を探して紹介して貰い、そのセカンドオピニオンの再診でもやはり『右大動脈弓遺残症』であるとの確定診断を貰いました。
この病気は胎児が母猫から血液の供給を受けるために使っていた血管が出産後も残存し、それが食道から胃の通り道に巻きつき縛っている状態。残存血管を見つけて切断出来れば食べ物が流れるようになるので、多少白血球の数値が高く、また十分にご飯を食べられない姫の体力でも耐えられる安全な手術であると説明されました。
 
しかし実際の手術は長時間に及び、術後電話があった時は既に危険な状態。執刀医の院長は開胸してみたら『右大動脈弓遺残症』ではなく『巨大食道症』である事が分かった。だから食道を縫い縮めた。今は呼吸がし辛い状態なので酸素室に入れている。…と説明してくれましたが、命の危険など想像もしていなかったので何が何だか分からないまま、とにかく皆様の応援で姫が戻って来ることを信じてお願いしました。
でも姫を酸素室から呼び戻す事は出来ませんでした。
 
どうして。。。
 
考えても姫が戻ってこない…と言うことは分かっていました。でも最終的な姫の死因が肺炎によるものだったことや、当初1時間程度の簡単な手術のはずが4時間近く掛かる大手術になったことがどうしても理解出来ませんでした。
ファーストオピニオンの獣医師を含め数人の獣医師に聞いてみたのですが結局事実は分からず想像するばかり。そこで思い切って執刀医である院長に直に事実を聞くことにしました。
 
院長の説明はこうでした。
姫が『右大動脈弓遺残症』でなかった事は開胸するまで分からなかった。
切開した後『巨大食道症』とわかったので袋状に大きくなった食道の部分を縫い縮める処置で改善すると信じてやった。そしてその手術自体は成功した。
またその手術時間と死因であるだろう肺炎との因果関係には、姫の口蓋垂に先天的な奇形があって呼吸に難があったため肺も膨らみ辛く、肺炎にもなってしまい、また満足に食べられない姫の栄養状態が十分では無かったから免疫力が低く体力が持たなかったのだろう。
また、残念な結果になってしまったが、あのまま手術しなければ誤嚥性肺炎か栄養失調でいずれにしろ短命だっただろう…とも言われました。
 
しかし、そもそも『巨大食道症』は食道のぜん動運動が機能しない病気で食道を縫い縮めても完治はしないのだからそんな手術はお願いしていなかった。
そのうえ殆どの獣医師が言うように食道の手術は困難でリスクがあるのに、手術変更を決めた時、何故こちらに連絡しなかったのか?
手術当日の血液検査で白血球の数値が標準の4倍もあった理由を、姫が常に誤嚥性肺炎の状態でそれを自己治癒しようと白血球を増やしていたのだ…と判断したのなら、手術が長時間に亘る事が姫の体力消耗に繋がり、命の危険まであったのではないか?
また、そもそも右大動脈弓遺残症と決めつけて手術を決めたけれども、それ自体が誤診なのではないのか?
そしてその誤診がなければ…最初から『巨大食道症』であると診断していたら、手術で完治しない病気なのに開胸手術などしなかったのではないのか?
 
やはり溢れ出る疑問が止まりませんでした。
 
結局1時間半、ネコットオーナーの佐藤さんにも立ち会って貰ってこちらの疑問もぶつけながら話し合いました。
 
そしてやっと院長は、最初に『右大動脈弓遺残症』と誤診した理由は、野良猫だから費用を少なくしようと思ったがCTを撮れば良かった、そしてレントゲン写真も今よく見れば遺残症としては詰まっている場所が少し違った、確かに誤診だった…と認めてくれました。
また、もし最初から『巨大食道症』だと分かっていたらリスクがある上に完治はしない手術をあえて勧めなかっただろう…とも言っていました。
更に手術後になった気胸や肺炎についても、術後に体力がない子には起こる…と言っていましたが、白血球の数値が高かった姫を当初の予定より大手術となる食道の手術をした事で命を縮めてしまったかもしれない…とも認めてくれました。
 
確かに姫は十分の栄養が採れなかったのだから、あのままでは肺炎か何かでこの冬を越せなかったかもしれません。
でも私は姫に「病気を治そう、だから少し我慢をしてね」・・・って約束をしてしまったのです。だから人間達が嘘をついてしまったことには変わりがありません。
酸素室でも頑張って・・・と言ってしまったから、姫を二日間も苦しませてしまいました。
もうどうやっても償うことは出来ません。

野良猫だから・・・とか、どうせ生まれつきの奇形だから・・・とかを言い訳にするのだったら人が手を加えてはいけないのだと思います。院長も良かれと思って処置したとは思いますが、残念な結果になったのは人間のせいです。それだけは肝に銘じて欲しかったので、この一時間半の話し合いで少しだけ気持ちが落ち着いた気がします。

私も専門知識がないとはいえ、人の話を鵜呑みにして病院選びから間違いを犯してしまいました。
本当に姫には謝っても謝っても謝りきれません。
 
院長は大勢の方の思いが詰った寄付金での費用工面であることを聞き、手術費用については全額返還を申し出てくれました。院長は今後も外猫さんに保護と治療が必要な子がいるだろうからその基金にして欲しいと言っていましたが、姫はもうこの世にはおりません。詳細は別記事にてご報告致しますが、姫の手術とお見送りに30人近くの方から約23万円のご寄付が集まりました。これは姫への皆様のお気持ちだと思っています。ご報告が前後しますが、結論から言うと、お気持ちだけ頂戴してご寄付はご返金させて頂きたいと思っております。直接お目に掛かれる方には直接にお届け致しますが、ネットからのご寄付についてはお手数ですがお振込先またはご住所を教えて頂きお届けさせて頂きたいと思っております。拡散して頂いた方には後日アップする記事のシェアもお願いします。
 
姫の事では本当に有難うございました。

ご報告が遅れ遅れの上、長文になってしまいすいませんでした。
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