パトカー、霊柩車が家の外に止まっているのを見てしまった。
その瞬間から、認めたくないけれど兄の死を認めなければいけないのだということを。
玄関が開いた。
いつもより重たさを増したような玄関の音「ガラガラガラ」
絶対兄と会いたくない!そう思ってしまった。
私はベッドにくるまって、逃避を続けていた。
親戚が集まって来た。
母が私を引っ張って兄と会わせようとする。
それを拒む私。
母が泣いてしまった。ずっと泣くのをこらえていたんだと思う。
母が泣きながら、
「お兄ちゃんが家に帰って来たから会ってあげて!!」「お兄ちゃんと会えるのこれで最後だから!ちゃんと見てあげて!」
とてつもない悲しみが込み上げてきて、私も泣きなが拒み続ける。母vs私
それを止めてくれたのが、母の妹とその旦那さん
私も納得し、兄が待っている部屋へ
棺桶の周りで泣いている大勢の親戚
まだ子供だった私は、永遠の眠りに入った人が動き出すのではないかと怖かった。
ちょっとしか顔を見ることができなかった。
もちろん触れていない。
今ではそれが私の中での一つ目の後悔。
兄は首吊りだったために、口を開けており舌が出ていた。
そんな変わり果て た兄の姿を見ていられなかった。