今回は終末期介護での、それぞれの職種の連帯について書いていこうと思います。
スウェーデンの高齢者介護現場において終末期介護に関わる職種は、
主に医師、看護師、介護士、作業療法士、理学療法士です。
利用者の24時間の生活を私たち介護士が経過観察して、必要な部分で違う職種に連絡します。
医師と看護師は主に薬の面でサポートします。
医師が薬を処方し、それを看護師が準備します。
モルヒネ注射は看護師により投与されます。
介護士は、24時間の生活面でサポートします。普段の生活動作援助以外にも、
飲み薬や坐薬、インスリンやヘパリン注射、
口腔ケアや皮膚への負担を減らす褥瘡予防なども介護士が行います。
作業療法士(OT)と理学療法士(PT)は、
ADLの低下した利用者に適切な介護用具を提供します。
歩行が出来なくなった利用者に車椅子や、シャワー椅子を準備したり、
褥瘡予防にクッションやエアーマットを準備したりなどです。
普段は歩行訓練やリハビリの説明、新しい介護用具の注文などの時以外、
あまり関わることがないのですが、利用者が終末期に入る時に、
毎回OTとPTに思うこと、それは
この人たち救世主だ!ということ^^
彼らは利用者の介護用具を準備した後、
私たち介護士にも、ちゃんと介護するにあたって何が必要かを聞いてくれて、
介護士が介護する時に体に負担にならないよう、介護用具を用意してくれます。
そしてどのように私たちが体を使うべきかをしっかり伝授してくれます。
実際、終末期に入った利用者というのは、急激にADLが低下して、
3人介助でなければ利用者が怪我をしてしまうなどで、適切な介護ができない状況もあります。
なので、その状況が長く続くと、やっぱり私たち介護士の体も悲鳴を上げていきます。
そんな時に、彼らの介護士の為の介護用具という気持ちはものすご~く有難く感じます。
きっと、彼らは業務の一環としてやっている行為なんでしょうが、
私には救世主に見えるんです
終末期介護では、利用者と家族のことを考えると同時に、
それぞれの職種の大変な部分を理解し、お互いに支え合うことも大切だと感じる瞬間です^^