何ともいえない悲しい気持ちになったことはあるかい?
学生時代の友人から、年賀状が届きました。
「順調に妊娠中だよ。仕事も続けてるよ。」
「一人暮らし始めたよ。今年は節目の年だね。」
どおっと劣等感の波が襲います。
「私だって、仕事があって、家庭があって
部屋の花瓶に花を飾っちゃうような、
カッコがつくような、
そんな生活ができればいいのに……。」
私は病気のカミングアウトをしていないので、
「私ものんびり仕事してるよ~。」
と、遠方の友達には嘘をついちゃいます。
(工芸が私の仕事なんだから)
と、自分に言い聞かせても、
砂を噛むような後味の悪さはぬぐえません。
そんな時は、ベッドの上で小さく丸まって、
田辺聖子全集を読みます。
「笑いはまず、
自分で自分を嗤うところから生れる。」
などという言葉を読んでいると、
「この、
夜の夜中に毛布に丸まってうーうー言ってる
私の今の状況って、
ちょっと面白いんじゃないの?」
と、発想が変わってきます。
で、さらにギャグマンガを一冊。
だいぶスッキリした気持ちで眠りに落ちるのです。
