親として子供の成績が良い事を望むのは自然な事です。
成績が全てでは当然ありませんが、受験を控える親御さんにとっては、目下の問題であるのは事実です。

部活動は親子の心を時として、不健全なものにします。

あまりにも疲弊し過ぎて、勉強に対するやる気が湧かない子。
成績が振るわない我が子に対し、親御さんは、
本人のやる気や勉強に対する姿勢がなっていないからだと思い込んでしまう。
そして、そんな我が子を前に、自分はどうしてあげたら良いのかと、自らを責め出す。。。

本来、部活動は心身ともに健全な人間に形成することが目的のはずなのに、ここに矛盾が生じているのです。

「成績が振るわないなら部活動を辞めなさい。
辞めたくないなら頑張りなさい。」

このように、さらに子を追い込む発言もされることがあります。

子はすでに必死で頑張っています。

矛先は我が子に向けるのではなく、今の日本の公教育の部活動に向けられるべきなのです。

1997年に当時の文部省が部活における休養日について「中学校は週2日以上」「高校は週1日以上」と目安を示したにもかかわらず、スポーツ庁が昨年、全国の中学校を対象にした休養日の設定状況の調査結果は、

週1日の休養日を設けているのは54・2%
週2日は14・1%
休養日を定めていない学校が
22・4%
であることが分かったそうです。

                               2017.1.6  毎日新聞より




疲弊している中では起こるはずのやる気も起こりません。

今の部活動の現状を踏まえて、成績第一に考えるなら、初めからゆるい部活を選ぶか、すでに入ってしまっているならば、思い切って退部という選択肢もありかと思います。
退部の前に、保護者が文科省のガイドラインにおける設定例などを出して、学校に働きかけてみる
のも1つです。
実際、立ち上がったお父様がいらっしゃいます。

しかしながら、内申書がまるで人質のような扱い方をされているので、保護者は間違いを正そうと、たとえそれが正義の為であっても立ち上がる事は出来ず、大人しくしていなければならないのも現実です。


良き指導者は、量より質のメニューを組みます。
うちの息子の学校の指導者はそうでした。
(息子はサッカー部でした。)
週7日も練習していませんでした。
(平日は週3日、土日に大会があることもありましたが。)

そのコーチ曰く、

練習時間が長ければ良いというものでない。
学校の外周をだらだらと長い距離走れば良いと言うものではない。
(距離を区切り負荷をかけて走るのだそうです)

練習の質の問題点を指摘して、どんどん改善するコーチでした。

そして、コーチと生徒がとても仲良しでした。


お陰様で、息子の学校は長時間練習していなくても、区大会で3位になりました。

長い練習が必ずしも強くするとは限らないのだと言うことを、私は息子の部活動を実際目の当たりにして感じました。


名古屋大  内田良(りょう)准教授は著書“ブラック部活動”の中で、

「教員にとって、部活動は自主的だからこそ、評価を求めて歯止めが効かなくなる。そして、評価が伴えば楽しくなってしまう。これがブラックすぎる部活動問題の本質だ」と指摘されています。



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まずは、休養日をしっかり設けること。
部活動の改善を切に願います。