演出助手。
人手不足と言われて久しいセクションです。
舞台の中間管理職。
まさにそうだと思います。
演出家が考えるアイディアを形にするべく、
あらゆるセクションへの連絡、調整をする
ポジションです。
ひとつの連絡ミスが、大きな問題に発展する可能性もあり、重要な役職。
そして業務内容が多岐にわたるため、
稽古休みも仕事に追われることはザラ、
非常に過酷な役職とも言えます。
(その分、アルバイトよりも効率よく稼げることもあります)
近年は、専門職的な扱いになってきたので、
演出助手=演出家の助手、ではない、
ということが広まりつつあります。
ですが、、
僕は演出家を志ながら、
演出助手をしてきて、
とてもよかったことが沢山あります。
なので、演出家を志す方の中に、
一定数、演出助手を経験し、
スキルとして持っておくことは
良いことだとも考えています。
(ただし、演出家とは業務内容もその性格も全く異なります)
演出家を志しておきながら、
演出助手をするメリット。それは、、
なんと言っても、
自分では創れない規模の公演を
どう創っているか、
見ることができる。
これですね。
業務自体は、舞台の中間管理職ですが、
現場を観て、どんなふうに演出家が
他のセクションと連携をとり、
コミュニケーションを交わしているかを
間近に見ることができます。
また他のセクションの大変さ、
工夫している点なども知ることができます。
また僕がいた現場での話ですが、
全ての業務をこなした上、というのが大前提で、
たま〜に、
「さっきどうしてあのような声がけを俳優にしたのですか?」
「演出をこのように変えた意図はなんですか?」
「どんなこと考えて演出してますか?」
などを聞けば、返答してくださる
演出家さんが多かったです。
これは他のセクション、例えば音響や照明、美術、映像、音楽、振付、殺陣、舞台監督、衣装、小道具、ヘアメイク、制作などなど、演出を取り巻く全ての方に聞いてみて、
答えてくれる方がいました。
僕が演出家を志していること、
演出助手を本業とはしないが、
今後のため、生活のために、
ここにいることなどをお話すると、
真摯に向き合って、
教えてくれる素晴らしい先輩方が
沢山いました。
もちろん業務については、
プロ演助と呼ばれる方の水準に
少しでも近づくように、
(僕の仕事っぷりはプロレベルには達してないところも多かったと思いますが、なんとかコミュニケーションの部分でカバーしてきたつもりです、、いや、まだまだっす)
とにかく努力することが大前提です!!!!
そして演出助手をするには、
向き不向きがあると思っています!
ものすごく難解なパズルを解くように、
スケジュールを管理して、
稽古内容を確定し、
ワードやエクセルで資料を作り、、、
とまさに演出家とは程遠い仕事内容なので、
演出家を志す人の中でも、
得意にするタイプ、しないタイプ、
全くできないタイプといると思いますので、
ご注意ください。
また昔、、
「いい演出助手に、いい演出家はいない」
と言われたことがあります。
僕はそれでも、
比較的マメに仕事ができる方だと信じて、
学びある場所に行くことが、
自分にとって最前だと思って、
何よりもアルバイトよりも、、
エンタメを作る現場に
身を置いて生きてみたい欲があって、
演出家の先輩に助言を
もらいながら、
やってきました。
「教えてもらうやつなんか、演出家に向いてない」
そう言われたこともあります。
なので、演出助手に染まりすぎるのも
よくないと思ってます。
それでも生活面での向上があったり、
生活の余剰金を貯めて、
興行を打てるようになったり、
多くのメリットもあります。
そんなことを伝えたくなりました。
僕はまだまだ発展途上なので、、
必死にできることをやっていきます!
目の前にあるものを
たくさん楽しんで楽しんで、
楽しいものにしていく!
さあ、がんばりどきなゴールデンウィーク!!