目が覚めた
まだ太陽が顔も出していない
暗く閉ざされた朝

窓を開けると
冷たく澄んだ風が僕を撫でた

黒い空に鎮座する銀色の満月が
僕を見つめている

美しいと感じるよりも
恐さのほうが勝っていた

朝が来ないような気がして

妖しく輝く満月に手を伸ばした
すぐ近くにあるような気がするのに
幻であるかのようにつかめない

世界に自分一人しかいない
そんな気がして
また怖くなった

太陽はまだ顔をださない