モンテカルロ・マスターズで準優勝し36位から22位までランクを上げ、さあ強い錦織が復活だ、と喜んだのも束の間、バルセロナオープンの2回戦(錦織のとって緒戦)でガルシアロペス(スペイン)に第一セット3-6で落とし、第二セットが始まってすぐ棄権。心配されていたことが起こった。

 

欧州メディアはこの大会でナダルとの再戦を序盤の最大のハイライトと位置づけ、期待をしていた。それだけに錦織が脚のアクシデントで途中棄権したことが彼らを落胆させた。

 

モンテカルロ大会では毎日のようにゲームがあり、ナダルが全試合ストレート勝ちしたのに対し、錦織はほとんどフルセット戦っている。毎日となればたとえストレート勝ちでも疲労が翌日まで残る。ナダルとの決勝戦スタミナの差は歴然、錦織の表情に疲労の色が顔に出ていたばかりでなく、脚がついていかなかった。

 
復帰しても優勝争いに残るのは時間がかかるとみていたが、これほど早く優勝を争えるまで回復するとは思えなかった。一番驚いたのは本人かもしれない。しかし落とし穴が待っていた。棄権という。気持ちだけ先走りして間もあけずに試合に出るまで錦織の脚の状態は完ぺきではなかった。
 
これまでの故障の要因はゲームに出過ぎだといわれてきた。ファンは錦織の試合が多ければ多いほど見れる楽しみが多い。しかし一番身体の状態を知っているのは本人だ。自己管理を十分しながら自分の身体と相談して無理のないスケジュールを組むのは自分しかいないのだ。これまでの経験を通して痛いほどそれを感じたのは錦織自身のはずなのに同じミスを再び起こしている。最悪の場合、選手生命を短くしてしまう危険性だってあることを考え、無理のない日程を考えるべきだ。