レスリング吉田沙保里選手の父栄勝さんが高速道路を走行中、くも膜下出血で亡くなった。61歳という若すぎる死だった。不幸中の幸いだったのは後続車を事故に巻き込まなかったことだ。思い出されるのがロンドンオリンピックで優勝した娘に肩車されているシーンだった。


吉田は実家のある三重県で父の葬儀に列席した後、国別対抗戦の試合に出場するため東京に向かった。本来ならゆっくり父の棺のそばで最後の別れを告げたかったはずだ。


しかし娘が試合に勝つことが一番の喜びであり、いきがいだった父親は試合に出ることを望んでいたことだろう。対戦相手である外国の選手も吉田の父の死を共に悲しみ、励ましの言葉をかけてくれた。吉田には父親の死を乗り越えてさらに大きく強くなってもらいたい。