昔「私つくる人」「僕食べる人」というテレビCMがあったが、海外で日本製品を使う人とそれをつくっている日本の職人がビデオを介して互いにその様子を知る、というこの番組を見ていて大きな感動を覚え目頭が熱くなった。


製品が出来上がるまでの工程と職人の苦労を見て一層使う人はつくってくれた職人に感謝し、その製品を大事に使おうと思うだろうし、海の向こうでこういう人が愛着を持って使ってくれているんだと思うと、職人さんもより一層いいものを作ろうと身が入るだろう。


パリジェンヌは木製で板目の日本の弁当箱が大のお気に入り、スェーデンの家具職人は家具作りにたくさんの日本の道具を使っているが、神様と仰ぐ鉋(かんな)造りの名人に日本で出会って、日本の職人のレベルの高さに驚かされた。今では鉋なくしては仕事はできないというほど日本の鉋の魅力にはまってしまった。パリの美術館の絵画の修復に長年携わっているフランス女性にとって欠かせないのが日本の噴霧器。それをつくっているのが板橋の老夫婦の小さな職場。霧の細かさを丹念にチェックしながら穴の大きさをコントロールする職人をビデオ映像で見たフランス人女性は製品が出来上がるまでの職人さんのたゆまぬ努力に心から感謝していた。そのビデオを見た日本の職人さん家族が長年続けてきて良かったと涙ぐむ様子についもらい泣きしてしまった。