運の方程式 チャンスを引き寄せ結果に結びつける科学的な方法
本書の要約
運を手に入れるために必要な能力には、
行動力、洞察力、持続力、
そして回復力の４つがあります。
これら４つの能力を養うことで、
運の質を向上させることができます。
幸運を得るための方程式
「 幸運＝（行動×多様＋察知）× 回復 」に基づき、
積極的に行動することで、
幸運を引き寄せる確率を高めることができます。
運を高める方程式
成功している人たちには、
運が味方しているという共通点があります。
科学ライターの鈴木祐氏は、
「私たちの成功は、能力よりも〝運〟で決まることが多い」と
述べています。
もちろん、個人の能力も重要であり、
生まれつきの知性やコミュニケーションスキルなどが
成功に大きな影響を与えることもありますが、
多くの成功者は運を利用していたのです。
運を高めたいのであれば、
「 幸運＝（行動×多様＋察知）× 回復 」という方程式に
基づいて行動することが大切です。
運をつかむためには、
行動力、洞察力、持続力、そして回復力と
いった４つの能力を鍛えることが必要です。
自分が弱いと感じる能力を伸ばすことで、
運を高めることができます。
「人生の幸運は試行回数で決まる」と
言われるように、
運は行動することでしかつかめません。
運を引き寄せたいのであれば、
挑戦する回数を増やすことが大切です。
例えば、成功率が1%しかない難しい仕事に取り組む場合、
試行回数を増やすことで成功の可能性が高まります。
2回目の挑戦で成功率は約2%（99%×99%=98.01%）に
アップし、その後も挑戦を繰り返すことで
成功率は増えていきます。
試行回数が100回を超えるあたりで、
成功率は63.3968%を超え、
459回目には99%に達します。
運を手に入れるためには、
まず多様なチャレンジに取り組み、
同時に自分の行動の幅を広げることが重要です。
多様な知識や経験を身に着け、
様々な人々と交流することで、
運を引き寄せることができます。
アリゾナ州立大学の研究者たちは、
S&P1500社のデータをもとに、
約4500人のCEOを調査し、
過去の役職や業界などの経験をもとに、
2つのグループに分けました。
ジェネラリストと呼ばれるCEOは、
複数の業界や企業に挑戦してきた人々であり、
スペシャリストと呼ばれるCEOは、
特定の業界や企業でしか経験を積んでいない人々です。
全CEOの業績を比較したところ、
多様な役職や業界で経験を積んだジェネラリストは、
スペシャリストに比べて稼ぎが19%も高く、
年収換算で平均1億2000万円の差があることが分かりました。
複数の企業でチャレンジを繰り返したCEOは、
特定の業界にとどまったCEOよりも多彩な経験を積むことで、
様々なスキルや知識を身に着けました。
さまざまな業界で働くことで自身の得意分野や弱点に気付き、
自らの才能を開花させることができたのです。
また、様々な業界の情報が交わることで、
新しいアイデアや解決策を生み出すこともできます。
多様な人々との交流は
、ビジネスの成功につながります。
アメリカの506社の売り上げを調査したところ、
人種やジェンダーの多様性が高い企業ほど業績が良く、
多様性が高い企業の63%が平均よりも
上の利益を出していました。
一方、多様性が低い企業は同じ数値が
47%まで低下していました。
また、マネジメント層を対象にした調査でも、
多様な人種、ジェンダー、
職種の人々と交流が多い者ほど、
革新的なプロダクトを生む確率が高くなっています。
幅広い社会的ネットワークが良い偶然を呼び込むことで、
ビジネスによい影響を及ぼしていたのです。
失敗をあきらめずに、行動を続けよう！
ブリガムヤング大学の
ジェフリー・ダイアーらは、
3500人以上の経営者や発明家たちにインタビューを行い、
彼らの仕事について調査しました。
この調査には、サウスウエスト航空会長の
ハーブ・ケレハーやペイパル
創業者のピーター・ティールといった
著名なイノベーターも参加していました。
イノベーションを起こす人たちは、
時間をかけて観察し、
自分自身に繰り返し質問をしています。
身の回りに起きる小さな変化に気づき、
それに対して疑問を持ち、
前例のないイノベーションを生み出しています。
研究によると、優れたイノベーターは
観察に1.5倍の時間を費やすことがわかっています。
彼らは身の回りに起きる偶然に注意を払い、
そこで得た発見を幸運に変えていくのです。
多くの人は行動を継続するうちに失敗することがあり、
そこであきらめてしまいますが、
運のよい人は失敗から立ち直る能力が優れています。
彼らは挫折からすぐに立ち直り、
新たなチャレンジに取り組んでいくのです。
ひとつやふたつの失敗でめげていたら、
幸運の大前提である行動量と多様性を増やすことができません。
行動が増えなければ良い偶然が舞い込むこともなく、
察知力を活かすチャンスも失われてしまいます。
言うまでもなく人生に失敗はつきものであり、
死ぬまでに一度も挫折を経験しない人とは、
生涯で何もしなかった人だけです。
となれば、失敗を前提条件として受け入れ、
回復力を養うしかありません。
すべての行動は、
人生における貴重な経験値となります。
過去の経験や出会いが、
今の自分を形作っています。
継続的に行動を繰り返すことで、
人生におけるチャンスに出会う確率が高まっていくのです。
私は、44歳の時に断酒を始め、
悪い習慣を良い習慣に変えてきました。
酒をやめた時間を勉強会や読書に費やし、
好奇心に基づいた行動を取り、
多様な人々と交流を深めることで、
自分の人生を変えることができました。
その際、リチャード・ワイズマンの「運のいい人の法則」が
役に立ちました。
ワイズマンによると、
運のいい人には4つの共通点があります。
-法則1：チャンスを最大限に活用する。
運のいい人は偶然のチャンスを見つけ出し、
行動に移すことができます。
-法則2：直感を信じる。運のいい人は、
直感や本能を信じ、
適切な決断を下すことができます。
-法則3：幸運を期待する。
運のいい人は、自分自身や将来に対して、
常に前向きな姿勢を持ち、
夢や目標を実現するために努力します。
-法則4：不運を幸運に変える。
運のいい人は、
不運な出来事をチャンスに変えることができます。
これらの法則を実践し、
自分の運を高めてきました。
今後も、「運の方程式」を意識しながら、
積極的に行動を続け、
自分の人生をより良い方向に導いていきたいと思います。
最後までお読みくださって
ありがとうございます