いつも手足が冷えっぱなしで、
なかなか体が温まらない…冷え性の悩み、
よくわかりますね。
女性の方々の約8割が同じような症状を
抱えているというリサーチ結果もあり、
本当に多くの人がこの問題に悩まされています。
そこで、今回は冷え性の原因と、
その改善方法について詳しくお話ししましょう。
「冷え性」と「冷え症」の違いは？
「私、冷えしょうで……」という言葉はよく聞かれますが、
実は「冷えしょう」には2つの異なる漢字が使われています。
まず、「冷え性」という字を使う場合は、
検査で異常が見られないにもかかわらず、
手足が冷えたり、
寒気がするなどの症状が現れる状態を指します。
西洋医学ではこれを“冷え性”と呼び、
はっきりとした原因がない冷えを特徴としています。
一方で、「冷え症」という表現は、
東洋医学的な観点から治療が必要な場合に使われます。
西洋医学では病気として認識されることはありませんが、
東洋医学では「冷え」は解決すべき問題とされています。
たとえば、「冷え症」と診断されても、
手足だけが冷える場合、
上半身がのぼせて下半身が冷える場合、
お腹だけが冷える場合、全身が冷える場合など、
症状の発現部位はさまざまです。
それぞれの場合において冷えの原因も異なりますので、
治療には東洋医学に詳しい医師や漢方医との相談が必要です。
ここでは、「冷え性」がなぜ発生するのか、
どのような生活習慣が有益なのかについてご紹介いたします。
冷え性はなぜ起こる？
「冷え性、って結構多いんですよね。
女性はなんと約8割、男性でも4割以上が、
なんとなく冷え性を感じているんだそうです。
女性が男性に比べて冷え性が多い理由って、
実は大まかに4つくらいあるんですよ。」
1.筋肉量が少ない
「筋肉ってね、人体の中で一番の熱産生器なんだよ。
それに、筋肉が伸縮することで血液をポンプのように
送り出してくれるから、
血液が体の隅々まで巡って体を温めるんだ。
でもね、女性ってもともと男性に比べて筋肉が少ないから、
作り出される熱量も少ないし、
そのポンプの力も弱いんだよ。
だから、体が冷えやすくなっちゃうんだ。
特に手足が冷えやすいのは、
血液が体の末端まで十分に行き渡りにくいからなんだよ。」
2.ホルモンバランスの乱れ
「女性ってね、男性にはない月経や出産、
閉経などのライフステージで経験する変化があるから、
ホルモンのバランスが結構乱れやすいんだよね。
ホルモンバランスがくずれると、
体温を調整している自律神経が影響を受けて、
血液の循環が悪くなって冷え性になりやすくなるんだ。
感じ方は人それぞれだけど、
「生理中って体が冷えやすいな」
「冷えるせいで生理痛がつらい」と感じる方もいるんだよ。
それに、女性ホルモンががくんと減る更年期に入ると、
冷えがますますひどくなるっていう話もよく聞くんだ。」
3.ストレスの影響
「社会で生活するって、
ストレスがゼロってのは難しいよね。
仕事や家事に追われてイライラすることもあるし、
夏や冬は室内と外の気温差が激しいことも、
体にとってストレスになるんだ。
ストレスを感じると、
だれでも自律神経のバランスが崩れやすくなるんだ。
自律神経って、リラックス状態で優位になる「副交感神経」と、
緊張状態で優位となる「交感神経」の２つが
体の機能を調節しているんだよ。
でもさ、ストレスが長く続くと「交感神経」がずっと優位で、
体がずっと緊張しっぱなしになっちゃうんだ。
それに末梢血管も収縮しっぱなしで血行不良が起きて、
ついには体が冷えっぱなしになるってことなんだ。」
4.生活習慣の乱れ
「最近の女性の体温ってね、
昼夜逆転の生活や朝食を抜くこと、
食事のタイミングがバラバラっていう生活習慣の乱れが
影響して、実際に低下しているって言われてるんだ。
もともと体温って、早朝が最低で、
起床して朝食をとると急激に上がり、
昼過ぎから夕方にかけてゆるやかに上昇して、
夜になると下がっていくんだよね。
でも、乱れた生活習慣ってのは自律神経のバランスを乱して、
体温の調節機能が乱れて冷え性を引き起こすことがあるんだよ。
それに、最近は夏はエアコンの効いた部屋で冷たいものを
食べて、冬は温かい室内でのんびりして、
体の体温調節機能をほとんど使わない生活が
主流になってるんだよね。
だから、もともと備わっていた体温調節機能が
低下している人が増えているんだって。
それに、ファッションってのも影響してるみたいで、
寒い日でも薄着で、手首や足首、
首なんかの冷えやすい部分をちゃんと
カバーしないでいることも、
冷え性を悪化させる原因になってるんだよ。」
冷え性の症状について
「冷えってね、人によって感じ方が結構異なるんだよね。
軽度なら「あ、ちょっと冷えるな」という感じだけど、
中度になると冷えている場所が硬くなり始めることもあるんだ。
それが重度になると、
冷えた箇所がしびれてくることもあるんだ。
ここまで冷えてしまうと、
普段の生活に支障が出ることもあるから、
「冷え症」って思われることもあるんだよ。
だから、中度以上の冷えを感じたら、
できるだけ早く漢方医などに受診するのがおすすめだよ。
漢方では、冷えと一緒に現れる症状や部位に注目して、
冷えの原因をいくつか考えて、
それに合わせた治療が行われるんだ。
冷えの原因は大まかに4つあって、
血流が足りなくて貧血気味の「血虚（けっきょ）」、
エネルギー不足で熱が産まれにくい「気虚（ききょ）」、
血液がドロドロになって血流が悪くなる「瘀血（おけつ）」、
体内に水分がたまる「水毒（すいどく）」なんかがあるんだ。
冷えは血流の流れが悪くなるから、
便秘や下痢、肌荒れ、くすみ、頭痛、腰痛、
じんましん、アトピー、膀胱炎、頻尿など、
いろんな症状を引き起こすこともあるんだよ。
それに、冷えは時に重篤な病気のサインでもあるから、
「冷えはただのことじゃないかも」と感じたら、
不安なら医師に相談することが大切だよ。」
冷え性の改善策
「冷え性の改善って、
まずは自分の生活を見直すことからスタートしましょうね。
まず、冷たい飲み物や食べ物を摂っていないか、
ちょっと見直してみませんか？飲み物は特に、
必ず常温以上のものを摂るように心がけましょう。
例えば、寝起きや食前に白湯をコップ1杯飲むと、
内臓が活性化して体が芯から温まりますよ。
次に、糖質たっぷりのお菓子やドリンクを
たくさん摂っていないかも確認してみてくださいね。
特に中年以降の冷え性は血管が縮まって血行が
悪くなることがあるんです。
過剰な糖質摂取は血管を詰まりやすくする原因になるので、
糖質をコントロールしながら、
熱を産生するたんぱく質や質の良い脂質を摂ることが重要です。
最後に、階段を使わずにエスカレーターやエレベーターを
よく使っていないかも考えてみてください。
体の熱を作るのは筋肉なので、
できるだけ日常生活でも体を動かすようにすることが大切です。
これらのアプローチを生活に取り入れてみてくださいね。」
栄養をバランスよく摂る
「冷え性の改善って、実は食事がとっても大事なんだよね。
バランスの良い食事をしっかり摂ることが、
一番の有効な方法なんだ。
食事で摂ったエネルギーの8割が熱に変わるんだって。
これを「食事誘発性熱産生」と言うんだよ。
人間の身体では3つの代謝が行われていて、
「活動代謝」「食事誘発性熱産生」
「基礎代謝」の中の一つなんだ。
食事をすると、摂った栄養素の一部が体熱として使われるんだ。
だから食事の後で体温が上がるってのは、
これが理由なんだよ。
このエネルギーを消費するのは、
特にたんぱく質が多いんだ。
たんぱく質だけを摂った場合、
そのエネルギーの30%が使われるって言われているんだ。
糖質だけなら約6%、脂質だけなら約4%だよ。
でも普段の食事って、
これらの三大栄養素が混ざっているから、
約10%になるんだって。
たんぱく質を多く含む食品ってのは、
肉、魚、卵、チーズ、大豆製品なんかがあるんだ。
だから、バランスの良い食事の基本に、
毎食必ずたんぱく質を摂るように心がけたいね。
1日に動物性と植物性の両方からたんぱく質を
取ることがおすすめされてるんだよ。
それに、よく噛んで食べることも大切なんだ。
よく噛むことで食事誘発性熱産生がアップするから、
一口30回を目安に、ゆっくりと食べてみて。
特に、胃腸の調子が弱い冷え性の人には、
よく噛んで食べることが良いって言われてるんだよ。」
冷え性の改善に良い食事のポイント
「食事ってね、
朝は抜かずに3食決まった時間に食べることが、
自律神経のバランスを整えるのにとっても効果的なんだよ。
朝って食欲がないって人もいるけど、
そんなときは自分がおいしいと
感じる温かい白湯をコップ1杯飲んでみて。
内臓が温まって食欲が出てくるからね。
最初は口当たりのいいものから始めてみると、
少しずつ食べられるようになるよ。
冷たいメニューは控えめにして、
温かいスープや味噌汁などを選んでみてね。
夕食をたっぷり食べ過ぎて、
朝は食欲が出ないこともあるよね。
でもね、朝って食事誘発性熱産生が一番高いんだ。
だから夕食のボリュームや食べる時間帯を工夫して、
朝食がおいしく食べられるように生活リズムを整えてみよう。
それから、生姜や根菜類ってのは体を温めるのにいいんだよ。
積極的にメニューに取り入れてみると、
寒い季節でも体がポカポカしてくるかもしれないね。」
気候に合わせた衣類を着る
「最近ってね、夏でも冷房が効いてたり、
冬でも暖房がバンバン効いてるから、
外の気温との差が激しいことがよくあるよね。
そんな中、ファッション性ばかりを優先して、
洋服を選んでいませんか？
夏でも寒く感じる時は、
薄手のカーディガンやストールを用意しておいたり、
職場が寒すぎると感じたらレッグウォーマーで足元を
温めるとか、
ちょっとした工夫で冷え対策ができるんだよ。
夏でも吸湿性のいい下着を一枚着ておくと、
汗を吸ってくれて冷え知らずになるし。
それに、吸湿性のいい下着は冬場にもオススメ。
冷気が直接肌に触れなくなって、
体温が保たれるから、寒さ対策にもなるんだ。
特にお腹まわりが温かいと、
交感神経が緩んで体の末端の血流が増えて、
温かさを感じやすくなるんだ。
でもね、きついジーンズやストッキング、
靴下など、体を締め付けるものは血流を妨げちゃうから、
できるだけゆるめの衣類を選ぶといいんだよ。
それに、きつい靴も足の血流を
悪くして冷え性の改善にはならないから気をつけて。
冷え性を考慮しつつ、ファッションも楽しんでいこうね。」
筋肉をつける
「体を鍛えて筋肉を増やすってのは、
冷え性改善にすごく有効なんだよ。
体の中で一番大きな筋肉ってのは「太もも」なんだ。
スクワットは太ももの前と後ろ、
ふくらはぎを鍛えるのにピッタリだから、
「トイレに行くたびに、スクワット10回」なんて、
生活に組み込んでみるといいよ。
それにふくらはぎは、
末端の血液を心臓に戻すポンプみたいな役割もしているんだ。
足先が特に冷える人は、
かかとの上下運動を心がけてみてね。
有酸素運動もいいんだよ。
ウォーキングなんかも効果的だよ。
運動が苦手な人でも、
買い物に行くときは歩幅を大きく早足にしてみたり、
エレベーターやエスカレーターを
減らして階段を使ったりするだけでも、
筋肉が刺激されていいんだ。
冷え性を改善するために、
ちょっとした工夫を生活に取り入れてみようね。」
入浴で体を温める
「冷え性の改善ってね、
夏場でも39度前後のお湯で全身つかる習慣を
つけるのがおすすめなんだ。
肩までしっかりつかり、
ちょっとした時間でも5分くらいでも十分。
ぬるめのお湯で30分ほどつかる半身浴も
温かくって気持ちいいんだけど、
上半身が冷えるから冷え性改善には向いてないんだよね。
短時間でも、しっかり体を内臓の芯から温めて、
筋肉のコリをほぐして、全身の血流を促すことが大切だよ。
入浴する時間がないって人は、
浴槽に浅くお湯をはって足湯だけでもやってみて。
それでも全身が温かくなるからね。
洗面所のシンクにお湯を入れて、
手からひじまでをあたためる「ひじ湯」も、
簡単に体を温める方法の一つだよ。
冷え性改善のために、お風呂タイムを工夫してみようね。」
まとめ
「冷え性を解消するってね、
一朝一夕で効果が現れる方法はないんだ。
でも、生活習慣を改善することで、
解消することはできるんだよ。
今回紹介した方法の中で、
自分の生活に合いそうなものを試してみて。
続けていくことで、
冷え性がだんだん改善されていくはずだから、
焦らずに取り組んでみてね。」
最後までお読みくださってありがとうございます